2018年(平成30年) 5月19日(土)付紙面より
ツイート
うそ電話詐欺(振り込め詐欺など特殊詐欺)の被害を金融機関窓口で阻止するための研修会が17日、酒田市の浜田学区コミュニティ防災センターで行われ、市内15の郵便局で組織する酒田第一部会(部会長・池野友泰酒田駅前局長)の局長が酒田警察署(増川高広署長)の指導で対処法を学んだ。
うそ電話詐欺を阻止するため、特に高額を払い戻そうとする高齢者が来局した際の対処法を知ってもらおうと、同署と同部会が企画。局長15人が参加し、大坂紀彦生活安全課長、新野文彦生活安全係長ら同署員が講師を務めた。
大坂課長が「金融機関窓口は阻止に向けた最後のとりで」と述べた後、新野係長らが「リフォーム名目で高齢者が150万円を払い戻しに来た」という想定で寸劇を披露。▽振り込みは電話で頼まれたか▽息子や孫から頼まれたか▽お金は相手に郵送・手渡しする予定か―などで構成するアンケートを行いながら説得に当たるものの、高齢者に扮(ふん)した署員は「付き合いのある会社だから大丈夫だ」「なぜ自分のお金を払い戻しできないんだ」と。局員役は「悪意のある人の可能性が高いので警察に通報します」と応じた。
終了後、大坂課長は「被害者は冷静な判断ができなくなっているケースが多い。全て警察のせいにしてもよいので早めの通報を。その際には『通報していいですか』ではなく、『通報します』と伝えてほしい」と呼び掛けた。
池野局長は「定期的にこのような研修会を行うことで、通報しやすい関係を構築したい」と話した。