2018年(平成30年) 7月22日(日)付紙面より
ツイート
今年の海水浴場開設を見送った鶴岡市の加茂レインボービーチについて、地元自治組織や県港湾事務所、市などの関係機関は、安全性確保のため、今夏の遊泳禁止を決めた。21日から8月19日まで地元住民の見回りを常駐させて対応する。
加茂レインボービーチに毎年海水浴場を設置する加茂地区自治振興会(田中正志会長)では、救護所の看護師や監視員が確保できなかったとして2002年の造成以来初となる海水浴場の開設見送りを決め、指定管理者の鶴岡市開発公社などの関係機関と遊泳の可否などを協議していた。当初は「自己責任での自由遊泳とする」としていたが、監視員がいない状況での事故発生を懸念して12日、遊泳禁止の措置を決めた。
ビーチには、「遊泳禁止」などの看板をはじめ、人工島への立ち入りを禁止するブイ付きロープを関係機関が設置。例年の海水浴のピークとなっている8月の第1週の土曜日には鶴岡警察署と酒田海上保安部、市の合同パトロールも行われる予定。
20日午後、酒田市若宮町の小林恵さん(38)は長男の凛緒君(2)に水遊びをさせに訪れた。「海の生き物に触れられる海水浴場で、子どもも喜んでくれる。まだ小さいので息子は水辺で遊ぶだけだが、泳げなくなるのを残念に思う人は多いのでは」と話した。
同自治振興会では海水浴場を開設する上で課題となった看護師の確保などについて、「市への協力を仰ぎながら来年は開設できるように動きたい」としている。