2018年(平成30年) 8月14日(火)付紙面より
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初の「酒田三十路(みそじ)式」が12日、酒田市のベルナール酒田で開かれ、地元内外の30歳の男女が集い、古里・酒田を通じたつながりを再確認した。後援した市や酒田商工会議所などが専用ブースを設け、地元企業への就職や、U・I・Jターン、移住促進の支援施策などをPRした。
結婚や出産、転職などさまざまな人生の転機を迎える30歳の人たちが集まり、交流を深めるもので、全国的に開催が増えている。同市では有志5人が今年5月ごろから準備。旧交を温めるだけでなく、人口減少や人手不足といった地域課題を見据え、地元への移住や就職などをアピールする場にしようと、市や酒田商工会議所、酒田青年会議所の後援、地元約40社の協賛を得て開いた。
参加者は目標通り約100人。うち約2割が山形市など酒田市以外からで、キッズスペースを設けたこともあり、子連れの人もいた。会場には特別協賛の3社がPRブース、市が子育て支援や移住・定住の支援策などをPRする各ブースを設置。また、地元企業が豚肉やハム、メロン、せんべいなどを現物支給し、開催を支援した。
あいさつに立った実行委員長の鈴木麻友さん(29)=酒田市本町三丁目、会社員=は「自分もUターン組だが、酒田に帰ってきて良かったと思っている。人とのつながりがあり、海や山が近く、アウトドア好きにはたまらない土地。ここで再会し、過去を振り返り、これから見えてくる未来もあるはず。酒田のつながりを感じて」と呼び掛けた。
先のインターナショナルワインチャレンジ(IWC)SAKE部門で最高賞のトロフィーを受賞した東北銘醸(同市)の受賞酒が入った酒だるで鏡開き。丸山至市長と弦巻伸酒田商工会議所会頭が祝辞で「何事もやりがいある時期。夢を持って頑張って」「酒田に移住し、酒田の力になって」など呼び掛けた。参加者は、地元食材を使った料理を食べながら、楽しそうに懇談した。
鈴木さんは「実質1カ月間の準備でこれだけ多くの人に集まってもらい、うれしい。再びつながり、新たな出会いや、仕事にプラスになれば。来年以降も続き、恒例行事になることを願う」と話した。