2018年(平成30年) 9月8日(土)付紙面より
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昭和を代表する作曲家・古賀政男が創設した「明治大学マンドリン倶楽部」の鶴岡公演が6日夜、鶴岡市の荘銀タクト鶴岡(市文化会館)で開かれた。往年の古賀メロディーやクラシック、ポピュラー音楽、世界の名曲など世代を超えて楽しめる幅広いジャンルをマンドリンオーケストラで演奏し、鶴岡の音楽ファンを喜ばせた。
同倶楽部は、1923(大正12)年創設で、今年で創部96周年を迎えた。年間70回ほどの全国公演のほか海外演奏旅行も行い、高い評価を得ている。
鶴岡での公演は6年ぶりで、明大OBで組織する「明治大学鶴岡駿台会」(明治大学校友会鶴岡地域支部、富樫毅支部長)が主催した。公演に先立ち富樫支部長は「人気が高く2年越しで鶴岡公演が実現した。学生たちが青春を懸けて演奏している。その素晴らしいマンドリンの演奏を心行くまで楽しんでいただきたい」とあいさつした。
演奏は約60人の編成で「古典音楽」「心に響く、日本のうた」「マンドリンで描く世界地図」の3部構成。恒例の明大校歌の演奏で幕開けし、ドボルザークの交響曲第9番「新世界より」第4楽章、「影を慕いて」「丘を越えて」の定番の古賀メロディー、明大OBの作詞家・阿久悠ヒットメドレー、ガーシュインの「ラプソディー・イン・ブルー」、映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」のテーマ、バリー・マニロウの「コパカバーナ」など多彩なジャンルの名曲の数々を披露した。
しっとりと哀調を帯びた音色や軽快で華やかな演奏とマンドリンの音色を自在に変え、訪れた大勢の聴衆を魅了。坂本九のヒット曲「幸せなら手を叩こう」で聴衆が身ぶりを付けて大合唱したり、コントのような場面があったりと学生らしい演出もあり、楽しく愉快な公演となった。鶴岡市内の70代の女性は「久しぶりに明大のマンドリンで古賀メロディーを聞くことができた。ラテン音楽も『津軽組曲』も良くて、本当に楽しめた」と笑顔で話していた。