2018年(平成30年) 9月14日(金)付紙面より
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春日大社(奈良市)に縁のある神社でつくる全国春日連合会の総会が6、7の2日間、同大社などで開かれた。今回は春日大社創建1250年を記念した総会で、鶴岡市神明町の春日神社(斎藤元宮司)に伝わる獅子舞と神事謡が奉納上演された。一般の参拝者は立ち入ることのできない本殿前の庭で、参加した神社の中では唯一の奉納。上演した神明春日神社に同連合会から感謝状も贈られ、奉納した氏子たちは「獅子舞と謡を絶やさずに守ってきて良かった。感激した」と感慨を深めている。
同連合会は、鶴岡の神明春日神社を最北に九州までの全国3000社とされる春日神社のうち約400社で組織している。総会は毎年、本社のある奈良市と全国各地で交互に開催しており、今回が53回目。春日大社創建1250年の記念の総会に合わせ、獅子舞と氏子による「三日町謡」の神事舞と神事謡を伝承している神明春日神社に奉納上演の依頼があった。
神明春日神社に伝わる獅子舞は鶴岡市内唯一の女獅子で、優雅な舞が特徴。神事謡の三日町謡は本町一丁目と昭和町の一部の旧三日町の氏子が伝承している。総会には全国から神社関係者と氏子ら約100人が出席。神明春日神社からは斎藤宮司はじめ氏子ら22人が訪れた。
初日の6日、総会に先立ち春日大社本殿で祈願祭があり、玉砂利が敷き詰められた本殿前の「林檎(りんご)の庭」で神事舞に続いて、神事謡「高砂」「春日龍神」「難波」の3番が厳かに奉納された。
斎藤宮司は「記念の年に奉納の機会を得て、出席した氏子の皆さんが喜んでいた。最北の地からバスで駆け付けたこととともに、伝統の獅子舞と三日町謡に全国春日連合会総裁で春日大社の花山院弘匡宮司も大変感銘し、春日龍神の歌詞が欲しいとも言っていただいた。由緒ある獅子舞と三日町謡が守り伝えられていることに感謝したい」と話していた。
総会では神明春日神社への感謝状贈呈とともに、一般表彰で同神社の西方陸哉さん、齋藤榮次郎さん、菅原誠さん、地主幸広さん、新嘗祭献穀表彰で同神社が表彰された。