2018年(平成30年) 11月13日(火)付紙面より
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鶴岡市の大山上池・下池のラムサール条約登録湿地10周年記念式典とシンポジウムが10日、同市の出羽庄内国際村で開かれ、地元の子どもたちの活動発表やパネルディスカッションなどで江戸時代からある上池・下池の歩みと現状、未来を見つめた。
「上池・下池とわたしたち?現在・過去・未来?」をテーマに庄内自然博物園構想推進協議会(櫻井修治会長)と鶴岡市が開催し、約150人が参加した。オープニングでは大山小4年生8人が上池・下池に関わるクイズを交えながら総合学習での学びの成果を発表。記念式典に続いてシンポジウムが開かれ、「こどもラムサールワークショップ」の活動発表や写真コンテストなどの表彰、話題提供やパネルディスカッションが行われた。
このうち、今年5月から4回にわたり市自然学習交流館「ほとりあ」を拠点に活動したこどもラムサールワークショップ(市内の小中学生11人)のメンバーは、水質調査や用水路の草刈り、外来生物のウシガエルやアメリカザリガニを駆除し料理にして味わったこと、ハスの収穫、コハクチョウの観察など体験的に学んだ活動を振り返り、上池・下池について自分たちが考えたことを寸劇にして紹介した。
渡り鳥のふん尿や落ち葉の堆積で富栄養化な水質になっている現状について「昔みたいに水抜きしたらお金が掛かるし、渡り鳥が来なくなるかも」「どうしたらいいの」と問い掛け、上池・下池の未来を見つめて「マイナスをプラスに変える勇気を持ちたい。昔のような池と人の関わり方はできないかもしれないけど、新しい池との関わり方を見つけていきたい。僕たち、私たちはこの池を未来に残していきたい」と訴えた。