2018年(平成30年) 11月14日(水)付紙面より
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鶴岡市の旧いこいの村庄内で植えられていたチューリップをめぐり、保全活動に取り組んできた同市大山のNPO団体が12日、近くの畑で、同NPOの抱える約3000球の球根の植栽作業を行った。
2016年に閉館した旧いこいの村のチューリップ園が放置されたままになっていたことから、地元有志やNPOおうらの里おおやま再生プロジェクトなどが翌17年から球根の掘り起こしや手入れといった保全活動を実施。全体の約3分の1となる約3万球を掘り出したものの、施設一帯を所有する県は売却の方向で動いていることから再度植え付けは断念。県などを通じて庄内や内陸の保育施設や小学校、自治会などへ配布を終え、残る約3000球は同NPOで養生している。
この日の植栽作業は、鶴岡市いきいきまちづくり事業の助成を受けて行われ、ボランティアなど合わせて約15人が参加。近隣住民からの借地約330平方メートルに肥料を加えるなどして整備し、球根をマルチシートの下に収めていった。
参加した近くに住む佐藤徳男さん(66)と妻の綾子さん(66)は「孫や遠くに住む知り合いもチューリップ園を喜んでくれていた。そのままにしておくのはもったいないと参加した」と話していた。