2018年(平成30年) 12月1日(土)付紙面より
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庄内総合高校(高橋たづ子校長)の美術部が、自動車販売・レンタルリース業の関東自動車興業(庄内町余目、冨樫幸吉代表取締役)の依頼を受けて、同社社屋の外壁に描いた縦4メートル、横12メートルの壁画が約5カ月の制作期間を経て完成し29日、同社で引き渡し式があった。
関東自動車興業の自動車検査場の外壁には10年以上前から、「自然環境を考える」をテーマに同校美術部から制作してもらったトンボの壁画があったが、経年劣化したことから今年4月に再び制作を依頼した。
同校2年で美術部長の二平真弓さん(17)が同校常勤講師で同部顧問の芳賀一彰さん(35)の指導で原画を作成。町や地域の事業所の発展の思いを込めて、町の推奨花であるひまわり畑を背景に、町の鳥・ヒバリが町木のツバキの枝をくわえて飛翔する様子を描いた。
その後7月から現場での作業がスタート。1―3年生までの部員14人が協力しながら活動。拡大した原画を基に下絵を描き、ローラーや刷毛(はけ)などを駆使して彩色。今月16日に完成した。
この日の引き渡し式では、部員12人が訪問し、夏の猛暑で体調を崩したり絵の具が伸びないなどの苦労を振り返りながら「全員で1つの絵を完成させることができてよかった」「壁画というこれまでにない大画面を制作させてもらい、貴重な体験になった」と語った。冨樫代表取締役は「丸5カ月間の長きにわたる制作に感謝。描かれたヒバリのように一層の業務精励に取り組みたい。来年50周年を迎える当社にとって素晴らしいプレゼント」と謝辞を述べた。