2018年(平成30年) 12月2日(日)付紙面より
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出羽三山神社(宮野直生宮司)の「松の勧進」が1日、鶴岡市街地で始まった。風雨の中、山伏たちがほら貝を吹き鳴らしながら商店街を歩き、城下町・鶴岡に師走の訪れを告げた。
松の勧進は、大みそかから元日にかけて羽黒山頂で行われる同神社最大の祭事「松例祭」(国指定重要無形民俗文化財)の浄財を集める伝統行事。祭りの主役を務める山伏の「松聖(まつひじり)」2人が小聖(こひじり)を従えて家々を回り、無病息災や家内安全のお札を納める。同神社のお膝元の羽黒町手向地区では先月15日から始まった。
今年の松聖は、位上(いじょう)が田村廣実(山伏名・宏延)さん(68)=手向、先途(せんど)が太田実さん(65)=同。一行は午前8時から勧進の拠点となる山王日枝神社で祈祷(きとう)した後、市街地へ出発。ほら貝を吹き鳴らしながら中心商店街を通り、旧庄内藩主酒井家を訪れて「城下」を勧進するあいさつをし、歴代藩主を祭る荘内神社の拝所を回った。
松の勧進は今月いっぱい庄内一円で続く。