2018年(平成30年) 12月5日(水)付紙面より
ツイート
学校法人東北公益文科大学(酒田市、新田嘉一理事長)が、同市飯森山一丁目の敷地内に新築した「屋内練習場」と「運動部寮」が完成し3日、オープニングセレモニーが行われた。両施設は主として南東北大学野球1部リーグに所属する硬式野球部が活用。同部の石森大誠主将(3年)は「全国大会出場、全国制覇に向け、心一つに努力していく」と誓った。
硬式野球部は2013年に学内の強化運動部に指定され、翌14年には1部秋季リーグで優勝するなど活躍。実績を積み重ねる中で本年度、遠くは宮崎県からも入部するなど全国各地から部員が集まるようになっている。
一方で専用の練習場はなく、夏場は同市八森野球場(八幡球場)、冬場などは鶴岡市の鶴岡ドリームスタジアムなど遠方まで移動している。強化の一環で共同生活を行う運動部寮もなく、現在は1年生が大学のドミトリー(学生寮)、2―4年生の部員は大学が借り上げているアパートと分かれ、生活や学習の指導などでも課題が多かった。
両施設はこうした状況を受け、大学敷地内に整備し、同部の一層の支援と指導強化を図る狙い。屋内練習場は体育館南側で、鉄骨造り平屋建て延べ床面積1330平方メートル。内野1面とブルペンを設けた。人工芝は埼玉西武ライオンズの本拠地・西武メットライフドームと同じものを使用している。
運動部寮はドミトリー北側で木造2階建て延べ床面積970平方メートル。2人部屋23室と1人部屋32室、管理室1室で総定員は78人。設計・監理を担当した日本設計によると、木材は全て酒田産スギを用いたという。施工は大場・丸高特定建設工事共同企業体。寮、屋内練習場とも先月末までに完成した。
屋内練習場で行われたセレモニーでは、新田理事長が「練習施設の整備により、より一層の強化が図られる。全国大会への出場を期待したい。寮の完成でしっかりとした指導ができる環境も整った」と激励。施行業者を代表し大場建設の大場弥市社長が「地元の建設会社として、公益大の目玉となる施設の建設に携わることができたことは喜び」と述べた。
硬式野球部の横田謙人監督が「練習に打ち込める環境ができたことがうれしい。施設を十分に活用し全国大会を目指せるチームづくりに励んでいきたい」、石森主将が「今まで以上に練習に取り組み、技術向上を図っていきたい」と謝辞。丸山至酒田市長(公益大副理事長)、吉村昇学長らが見守る中、新田理事長がオープニングバッティングを披露した。