2018年(平成30年) 12月6日(木)付紙面より
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庄内空港と成田空港を結ぶ新規路線の就航を検討している格安航空会社(LCC)のジェットスター・ジャパン(千葉県成田市)の片岡優社長が4日、県庁を訪れ、吉村美栄子知事と面談した。片岡社長は「多くの課題があるが、庄内―成田間の就航が決まればビジネスや観光などに新たな需要をつくれると思う。地元の熱い期待も感じており、検討を加速化させたい」と語り、吉村知事も「できる限りの協力をしたい。よろしくお願いする」と応えた。
同社は先月27日、東京都内で開いた中期経営計画発表会で、「庄内は観光需要だけでなく、ハイテク企業の集積によるビジネス需要が見込まれる」として、庄内―成田間の新規路線就航を検討していることを明らかにした。
この日、片岡社長と藤岡秀多常務執行役員など5人が来庁し、吉村知事と面談した。片岡社長は「庄内の観光地を幾つか巡り、外国人観光客が増えていることを聞いた。庄内と成田をつなぐことでインバウンドにも役に立てると感じた。成田空港から庄内まではわずか1時間のフライト。首都圏の人にとって普段はできない体験やおいしい食事、お酒を楽しめる。ビジネス需要もあり、庄内には潜在的な能力があると感じた」と語った。
また、「運航や販売など多くの解決すべき課題があるが、地元の熱い期待を感じており検討を加速化したい。課題解決の協力や就航への支援をお願いしたい」と伝えた。
これを受けて吉村知事は「片岡社長から『前に進む』という気持ちを感じる。就航の実現に向けてゴーサインを出してほしい。県としてもできる限りの協力をしたい」と積極的な姿勢を見せた。面談の最後に、つや姫や雪若丸などが片岡社長に贈られた。
ジェットスター・ジャパンは、オーストラリアの航空会社グループや日本航空などの出資で2011年に設立。国内線は成田、中部、関西の3空港を拠点に19路線を運航している。東北・北海道では新千歳空港(北海道)のみの運航で、庄内空港への就航が決まれば同社の開設路線としては東北初となる。