2019年(平成31年) 1月15日(火)付紙面より
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「成人の日」(14日)を前に13日、鶴岡、酒田、遊佐の3市町で成人式が開かれた。対象者は1998(平成10)年4月2日―99(同11)年4月1日生まれ。各会場では振り袖や羽織はかま、スーツなど晴れ着姿の新成人たちが大人としての自覚を新たにした。
【鶴岡市】新成人は男性665人、女性616人の計1281人(前年比83人減)。荘銀タクト鶴岡で行われた式典には1047人(男性539人、女性508人)が出席した。
市消防団による祝賀まとい振り、鶴岡土曜会混声合唱団による記念演奏、国歌斉唱に続いて、皆川治市長が「鶴岡、庄内の厳しい冬が教えてくれた忍耐強さはきっとあなたたちにもある。生まれ育った鶴岡に誇りを持ち、広く発信してもらいたい」と式辞。新成人を代表して清和怜真さん(20)=熊出、大学生=のリードで市民憲章を唱和した。
続いてあつみ小5年の荒井悦君、本間有美さんが「鶴岡のためと、自分の夢に向かって力強く羽ばたいてください」と先輩たちにメッセージを送った。最後に高山桃香さん(20)=長沼、会社員=が「社会人になり、自分の甘さと周囲の支えの大きさを痛感。他人への思いやりや調和を大切にして、一人前として認められるよう日々努力したい」などと誓いのことばを述べた。
式典終了後は出身中学校ごとに記念撮影。久しぶりに会った旧友らとの再会を喜んでいた。羽黒町上野新田の会社員、三浦拓夢さん(20)は「小学生たちの立派な発表に背筋が伸びる思い。羽黒に貢献できる大人になりたい」と語っていた。
【酒田市】希望ホールで行われた式典には、対象の新成人1173人(男性616人、女性557人)のうち、酒田市出身で2017年にプロ野球中日ドラゴンズに入団し昨年のフレッシュオールスターズでMVPに選ばれた石垣雅海選手(20)を含め、893人(男性455人、女性438人)が出席した。
丸山至市長は式辞で、地方は人口減少が進む一方で、先に公表された宝島社の「田舎暮らしランキング」で同市が「住みたい田舎」人口10万人以上の部門で全国10位になったことを紹介し、「酒田に大きなポテンシャル(潜在能力)があり、消滅させるわけにいかない。皆さんも難題に挑戦する勇気と、苦難にめげない強い心、エネルギッシュな行動で人生の目標に向かって歩んでほしい」とした。そして「酒田で進学・就職している人は、若さを発揮して古里酒田のため知恵と行動力を貸してほしい。酒田を離れている人は、生まれ育った酒田にいつも目を向け、古里酒田を誇りに頑張り、願わくば酒田に戻り、まちを支える人材になって」と呼び掛けた。
田中廣市議会議長の祝辞などに続き、新成人を代表し、難波大元さん(20)=同市光ケ丘二丁目、会社員、前田百々香さん(20)=同市富士見町三丁目、同=の2人が「これからは私たち若い世代が日本を背負っていく。若者らしく前向きに明るい日本の未来を築いていけるように頑張る。この先、楽しいことだけでなく、苦しいことやつらいこともあると思うが、それが人生の糧となり、今の自分があると胸を張って言えるように、大人の道を歩んでいきたい。生まれ育った酒田に少しでも貢献できるように頑張る。大人としての責任、自覚を持ち、精いっぱい努力する」と所感を述べた。
その後、太鼓道場「風の会」による演奏が、新成人の門出に花を添えた。