2019年(平成31年) 2月5日(火)付紙面より
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鶴岡市と戦略的連携協定を結ぶイタリア食科学大の学生が同市の食文化を学ぶ「鶴岡食文化研修プログラム」が6日まで4泊5日の日程で同市の各所で行われ、学生たちが食品の保存技術や文化を学んでいる。
鶴岡市が国内で唯一のユネスコ食文化創造都市の認定を受けていることから2016年12月に食科学大と3カ年にわたる協定を締結。同大の学生が研修として鶴岡市を訪れ、歴史や食文化、在来作物などについて学習する。
今回は世界80カ国から学生が集まる食科学大の2年生でイタリア、フランス、ブルガリア、イスラエルの4カ国出身の学生14人が参加。先月29日に来日し、三重県で魚食文化などを学んだ後、2日に空路で庄内入りした。
2日は羽黒山参籠所「斎館」でオリエンテーションが行われた後、精進料理について学習。伊藤新吉料理長が「肉や魚を使わず山の恵みのみで調理し、恵みを自分のパワーに変えるのが精進料理」と特徴を紹介し、「春から秋に採れたものを干したり塩漬けしたりと昔ながらのやり方で保存している。保存の理由は何も採れない冬でも食べられるようにするのが一番だが、食感や味を変えたり、生では食べられないものを食べられるようにするためでもある」と食品保存について実際に塩漬けや天日干しされた山菜を見せながら説明した。
説明の後はごま豆腐作りのデモンストレーション、試食などが行われた。クラウディオ・アヴァレッロさん(20)は「人間が作り出したものではなく、自然の食品に興味がある。海藻にも興味があるので、イタリア料理やフランス料理に使えないかと考えている」と話していた。一行は日本酒や漬物、在来作物などについて学び、6日は東京へ移動、7日に帰国する。