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荘内日報ニュース


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2019年(平成31年) 3月3日(日)付紙面より

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公益大 国際機関で初のインターンシップ

 東北公益文科大学(酒田市、吉村昇学長)の学生3人が4日から2週間、モンゴル国の首都・ウランバートルにある国際協力機構(JICA)機関の一つ「モンゴル日本人材開発センター」でインターンシップを実施する。海外の国際機関でのインターンシップは公益大では初で、全国的にもかなり珍しいという。出発を前に3人は「日本とモンゴルの懸け橋になりたい」などと意気込みを語った。

 同センターで就業体験を行うのは、2年の湯本巴瑠季さん(20)、いずれも1年の中條紘大さん(19)と平沼里穂子さん(19)の3人。国際的視野、国際感覚を身に付けることで、自国の発展、世界平和などに貢献できる人材育成に資するため公益大は今回、3人を派遣することにした。

 3人のうち湯本さんが国際機関でのインターンシップを希望していることを知った玉井雅隆公益大准教授(国際関係論、多文化共生論など)が昨年6月、ウランバートルで開催された国際会議「ウランバートル・ダイアログ」(モンゴル外務省・国防省国防研究所主催)に参加した際、同センターに受け入れを打診。帰国後に他の学生を募ったところ、中條さんと平沼さんが希望したことから3人の志望理由書を同センターに送付、同10月に快諾を得た。今年1月には同センター職員が公益大を訪問し、インターンシップに関する個別説明会を開催した。

 学生3人は2日に空路、モンゴル入り。4日にオリエンテーションを行い以降、市内のホテルに宿泊しながら15日までの間、同センタービジネス・日本語・図書の3課で就業体験するほか、在モンゴル大使館、モンゴルで実施中のJICAプロジェクトなどを視察し、見聞を広げる。

 出発を前に、湯本さんは「開発援助など日本が他国で行っている貢献活動を自分の目で見たい」、中條さんは「日本とモンゴルの懸け橋になれるよう日々、努力したい」、平沼さんは「国際関係の仕事に就きたいと思っており、文化の違いなどにどう対処したらよいかなどを学びたい」とそれぞれ抱負を話した。

 玉井准教授は「日本とモンゴルの文化的、歴史的な背景などについても理解を深めてもらえたら」と3人にエールを送った。

「モンゴル日本人材開発センター」でインターンシップを実施する(左から)中條さん、平沼さん、湯本さん。右は玉井准教授
「モンゴル日本人材開発センター」でインターンシップを実施する(左から)中條さん、平沼さん、湯本さん。右は玉井准教授


2019年(平成31年) 3月3日(日)付紙面より

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庄農高卒業式 志田さん 74年前の思い遂げる

 ♪国の大本農の業 学び修むる庄内の―。鶴岡市の県立庄内農業高校(青柳晴雄校長、生徒168人)の本年度卒業証書授与式が1日、同校で行われた。卒業生58人と共に校歌を声高らかに歌う同窓生の志田孝士さん(91)=鶴岡市堅苔沢=にとっても、74年前の思いを遂げる「特別な日」になった。

 卒業式では、志田さんが揮毫(きごう)し、瑞穂同窓会が同校に贈った校歌の額装(縦82センチ、横204センチ)がお披露目された。晴れの日を迎えた後輩たちをうれしそうに見つめる志田さんは、卒業式に出席できなかった戦時下の高校時代に思いをはせた。

 志田さんは同校(当時は県立庄内農学校)42期卒業生。終戦の年の1945(昭和20)年3月に卒業した。在学当時、志田さんは毎朝5時ごろに起きて、堅苔沢(当時は豊浦村)の自宅から五十川駅まで40分歩いて汽車通学していた。学校では勤労奉仕があり、歩いて月山の麓の川代山に下刈りに行ったことも。大変な時代だったが、3年間休むことはなかった。

 最後の登校日となる卒業式の当日、志田さんにとって忘れられない出来事が起こった。その日は汽車の乗車制限があり、「切符は20枚だけ。一緒にいた同級生は乗れたが、自分は乗せてもらえなかった。卒業式があることを駅員に告げても、家に戻るしかなかった」。後日、卒業証書は手元に届いたが、「皆勤だったので残念というか、何とも言えない思いだった」と当時を振り返る。

 志田さんは小学校教員を38年間務め、退職後は堅苔沢の自宅で昨年まで30年間、書道教室を開いていた。同窓会から揮毫の依頼があり、「私の家族は庄農一家でみんな校歌が歌えるのが自慢。喜んで一気に書いた」。したためた校歌には母校への熱い思いが込められている。

 卒業式に招かれ、卒業生と一緒に校歌を歌った志田さんは「卒業式に参加させてもらい、こんなにうれしいことはない。母校の生徒たちが立派で感激した」と晴れやかな表情で語った。

校歌の額装と揮毫した志田さん。卒業式でお披露目された
校歌の額装と揮毫した志田さん。卒業式でお披露目された



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