2019年(平成31年) 3月6日(水)付紙面より
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東北公益文科大学(酒田市、吉村昇学長)は4日、文部科学省「私立大学等改革総合支援事業」の全5タイプのうち、4タイプで選定されたと発表した。本年度に展開した各種事業が評価されたもので、4タイプ選定は北海道・東北では唯一。このうちタイプ5「プラットフォーム形成」では、「基幹校」の公益大が山形大、東北文教大などと連携して「山形県未来創造プラットフォーム」を組織。若者の地元定着率向上に向け今後、県内で雇用の増加が見込まれる職種を設定、即した人材育成を図っていく。
吉村学長、神田直弥公益学部長、阿部公一教授(教育推進センター長)、松田憲教授(国際交流センター長)の4人が会見に臨み発表した。
公益大が選定されたのは▽教育の質的向上(タイプ1)▽他大学との広域・分野連携(同3)▽グローバル化(同4)▽プラットフォーム形成(同5)―の4タイプ。特別補助交付金としてそれぞれ1000万円程度の助成を受け、革新的な取り組みを加速する。
山形県未来創造プラットフォームでは、いずれも県内の公益大と山形大、東北文教大、同短期大学部、鶴岡工業高等専門学校の5高等教育機関のほか、県、県商工会議所連合会、県商工会連合会、県社会福祉協議会で推進するもの。雇用の増加が見込まれる「ターゲット職種」として福祉や医療、介護を設定し、地元高等教育機関への進学率、卒業生の県内就職率の向上に向け、産学官が連携し「オール山形」で人材育成を図っていく。
公益大によると、5タイプ選定は東京都市大学のみで、4タイプは公益大を含め全国で10校。吉村学長は「公益大は地方にある社会科学系単科大で学生数も900人弱と小規模ながら、国から高い評価を受けた。国内トップクラスの大学が酒田にあるということを多くの人から知ってもらいたい」と話した。