2019年(平成31年) 3月8日(金)付紙面より
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地元ならではのプログラムを企画する新しい観光について考える「着地型商品販売PRセミナー」が6日、荘銀タクト鶴岡(鶴岡市文化会館)で開かれ、参加者が講義やグループワークを通して地域ならではの商品の作り方、見せ方について理解を深めた。
地域の魅力を着地型商品につなげ、旅行商品として企画・販売している実践者の取り組みを紹介し、今後の着地型商品の造成につなげようと庄内地域を中心とした山形、秋田、新潟の3県でつくる日本海きらきら羽越観光圏推進協議会が主催した。この日は庄内地域や新潟県の行政や観光関係者など26人が出席。
講義とグループワークが行われ、講義では地域文化体験の予約サイトを運営するアクティビティジャパンの小川雄司社長が「予約の入りやすい体験商品の作り方・見せ方」と題して講演。小川社長は「近年は地元の裏側を知る、地域に根差したツアーや、その時そこでしか楽しむことができない体験の需要が高まっている」と説明し、ウェブサイトなどにプランを登録する際には「誰のための体験なのか明確なターゲットを設定すること。さらに利益をきちんと残す適切な価格を設定し、魅力が分かる、人を引きつける写真を掲載すること」などとポイントを紹介した。
5日は酒田市の東北公益文科大公益ホールで同セミナーが開かれ、庄内地域やにかほ市から29人が出席した。
2019年(平成31年) 3月8日(金)付紙面より
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酒田市山元の坂本集落に春の訪れを告げる神事「でごぐり百万遍念仏」が6日午後、集落の鎮守・貴船神社で繰り広げられた。地区民が長さ約7メートルもあるわら製の数珠「念仏綱」を拝殿にたたき付けたり、体にこすり付けて身体堅固などを願った。
「でごぐり」とは「たたく」といった意味で、念仏を唱えながら念仏綱を床にたたき付けることで邪気を追い払い、豊作や身体堅固を願う。春を呼ぶ神事として集落に古くから伝わっている。
この日は午後1時ごろから三々五々、1・5メートルほどの綱を手に地元住民が神社拝殿に集まり始め、9人が参加。持ち寄った綱をつなぎ合わせて「念仏綱」にした後、念仏と太鼓、鐘に合わせ、車座になって回し始めた。「ナデ」と呼ばれる飾りの部分を床にたたき付けたり、体にこすり付けて祈願。10分ほどで綱はぼろぼろになり、拝殿にはわらくずが飛び交った。
神社周囲に雪はなく、例年にない穏やかな日和の中、拝殿には多くのアマチュアカメラマンが集まり、盛んにシャッターを切っていた。集落代表の長堀斉さん(75)は「坂本集落はわずか8戸しかなくなったが、多くの皆さんから協力してもらいながら今後も続けていきたい」と話した。元の長さに解かれた綱は参加者各自が持ち帰り、ササやスギの葉などと一緒に敷地内や玄関に飾り、厄よけにするという。