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2019年(平成31年) 3月21日(木)付紙面より

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新たな毛髪素材開発へ スパイバーとアデランス、共同研究着手

 鶴岡市のバイオベンチャー企業Spiber(スパイバー、関山和秀代表執行役)とアデランス(東京、津村佳宏社長)は19日、新たな毛髪素材の共同研究開発に着手したと発表した。スパイバーが持つ人工構造タンパク質を生産する技術と、アデランスが培ってきた総合毛髪開発力を組み合わせ、パーマをかけたり、染色したりすることも可能な人毛に近い素材を開発し、2年後の商品化を目指す。

 同日、関山代表執行役と津村社長が東京都内で会見し、発表した。

 人毛は将来的に入手が困難になることが懸念され、アデランスはウイッグ需要などに対応するため1983年から化学繊維を用いた人工毛髪の研究を始め、人毛に近づけた人工毛髪を開発した。一方で、原料となる石油資源に頼らない新素材を求め、スパイバーに共同研究を持ち掛けた。

 スパイバーは独自の技術で毛髪としての特性を満たすタンパク質を遺伝子レベルで設計し、微生物を用いた発酵プロセスによって原料となる構造タンパク質を取得。さらに毛髪素材に最適な形状や物性となるように構造タンパク質を加工するための新たな繊維化技術の開発や、製造条件の検討などを進める。アデランスは新素材に対して毛髪のような風合いや特徴を付与するための加工、染色、カール付けなどを行い、製品としての評価を高めていく。既に昨年から基礎特性や各工程に関する研究がスタートしサンプルも製作しており、関連特許も4件出願しているという。

 会見で関山代表執行役は「個性の違う一人一人に合わせた毛髪を開発しないかと、津村社長から共同研究開発の話を頂いた。がん治療で毛髪が抜けた私の母のこともあり、病気を含め毛髪の悩みを持っている人たちにとって、われわれの技術が大きな力になると感じた」と語った。津村社長は「世界的にタンパク質で毛髪素材を作る取り組みはあるが、いまだ完成していない。スパイバーの素材は頑丈で切れない。新しい技術で高い品質の素材を作る」と述べた。

製品サンプルを手に会見に臨んだ関山代表執行役(右)と津村社長=東京都港区・スペースFS汐留
製品サンプルを手に会見に臨んだ関山代表執行役(右)と津村社長=東京都港区・スペースFS汐留


2019年(平成31年) 3月21日(木)付紙面より

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遊佐町を警戒区域に指定

 県は19日、「津波防災地域づくりに関する法律」(2011年制定)に基づき、遊佐町を津波災害警戒区域(イエローゾーン)に指定した。対象となるのは同町沿岸部の258ヘクタール。全国12番目の指定で東北地方では初となる。区域指定によりハザードマップ作成や避難促進施設(学校や病院、社会福祉施設など)の避難確保計画作成などが義務付けられる。県は「津波からの避難体制を強化するための指定。ハザードマップや避難計画、住民主体の避難訓練など、どれも命を守る大切なものと考える」と話している。

 今回、遊佐町で指定された区域は約20・4キロにわたる沿岸部がほとんどで、海岸から約2・5キロ離れた同町直世など川沿いで津波の影響が出る地点も加えられている。また、区域指定された市町村に義務付けられるハザードマップは、基準水位(津波が建物などに衝突した際の水位の上昇を考慮したもの)を表示したものを新たに作成する必要がある。同町の基準水位の最大値は同町吹浦の釜磯海水浴場付近で、約12・3メートル。

 このほか、同町の指定区域内にある避難促進施設の吹浦保育園では、津波避難計画の作成や年1回以上の避難訓練の実施が義務付けられる。建築や土地利用に対する法規制は発生しない。

 県庁で記者会見した佐藤仁喜弥危機管理監は「避難経路の確保や避難場所の表示だけでなく、ソフト面からも避難体制の強化を図り、有事の際は一人でも多くの命が助かるようにしたい」と述べた。また、鶴岡、酒田の両市については「鶴岡市で順次住民説明会を開催しており、新年度から酒田市でも実施する。まずは区域指定についてしっかりと理解してもらい、なるべく早く指定に向けた手続きを進めていきたい」とした。



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