2019年(平成31年) 4月18日(木)付紙面より
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格安航空会社(LCC)のジェットスター・ジャパン(千葉県成田市、片岡優社長)は17日午後、庄内空港と成田空港を結ぶ新規路線を8月1日に就航すると発表した。180人乗りのエアバスA320型機が1日1往復し、最安の料金は片道4490円に設定した。就航記念として座席数限定で8月1日から10月24日まで片道174円のキャンペーンを展開。販売は今月18日午後3時から24日午後6時。LCCの就航は県内初。
同社の片岡社長が同日、三川町の県庄内総合支庁で記者会見を行い、新規路線開設を発表した。会見は吉村美栄子知事、庄内空港利用振興協議会会長の丸山至酒田市長、副会長の皆川治鶴岡市長が同席し、共同で行われた。
運航は成田発午後1時、庄内着同2時5分、折り返し便は庄内発同2時50分、成田着同3時55分。
ジェットスター・ジャパンは2011年、オーストラリアの航空会社カンタスグループや日本航空などの出資で設立。国内線は現在、成田、中部、関西の3空港を拠点に22路線を運航している。開設路線は西日本発着が主で、東北・北海道では新千歳空港(北海道)のみの就航。庄内空港への就航により、同社にとって初の東北地区の路線開設となる。
同社は昨年11月27日、中期経営計画発表会で、「庄内地域には観光需要だけでなく、ハイテク企業の集積によるビジネス需要が見込まれる」として、庄内―成田間の新規路線就航検討を表明。12月4日には、片岡社長が県庁を訪れ、吉村美栄子知事と面談し、「就航が決まれば新たな需要をつくれる。地元の熱い期待も感じており、検討を加速化させたい」と積極的な姿勢を見せ、吉村知事は「実現に向け、県としてもできる限りの協力をしたい」と応じていた。
新規就航を視野に県は本年度予算に、庄内空港ビルの入居施設賃貸料、パッセンジャー・ボーディング・ブリッジ(搭乗橋)など使用料の支援や就航PR、2次交通整備支援など受け入れ態勢整備、利用拡大支援に7112万円を盛り込んだ。
庄内開発協議会などは、庄内空港の利便性拡充に向け、重要要望項目にLCC誘致を掲げ、県や地元経済団体などと共に関係方面に就航を働き掛けてきた。