2019年(令和1年) 5月28日(火)付紙面より
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ミッキー登場で過去最高の22万人の人出―。庄内三大祭りの一つで東北の奇祭「化けもの祭り」ともいわれる鶴岡市の「天神祭」のパレードが本祭の25日午後、同市の中心街で行われ、東京ディズニーリゾート・スペシャルパレードが初めて参加した。ミッキーマウスやミニーマウス、ドナルドダックなど人気キャラクターの登場に沿道は多くの見物客で埋まり、「夢の国」のパレードに酔いしれた。
ディズニーのパレードは、同リゾートを運営するオリエンタルランド側から打診もあって実現。25日午後5時半にスタートし、羽黒街道と昭和通りの交差点付近から鶴岡公園疎林広場までの約900メートル区間を30分ほどかけて行われた。
キャラクターが2台の「ドリームクルーザー」に乗り、ディズニーのおなじみの音楽に合わせてかわいらしいしぐさで愛嬌(あいきょう)を振りまき、地元の小学3年生計60人もキッズダンサーとしてパレードに参加。沿道からは「キャー」「ミッキー」「ミニー」と大きな歓声が上がり、キャラクターたちに手を振ったり、スマートフォンで撮影したりと、興奮に包まれた。
天神祭実行委員会によると同日の人出は、昨年を5万5000人上回る22万人で、「過去最高」という。この日は山形ナンバーや県外ナンバーも目立ち、同実行委は「ディズニー効果」のほか、週末の開催、好天に恵まれたことも要因とする。沿道からは「すごい人出。赤川花火大会みたい」といった声も聞かれた。
ディズニーパレードに先立つ天神祭パレードには子どもから大人まで約50団体、計約2600人が参加。菅原道真公を祭る鶴岡天満宮の天狗(てんぐ)舞にちなんで「猿田彦」をあしらった大絵馬山車、道真公行列、あでやかな着物の女性たちの手踊り、小学生たちの元気なダンス、子どもみこしなどが繰り広げられた。
沿道には子どもたちや行楽客も含め、祭りの主役「化けもの」約800人が繰り出し、見物客に酒やジュースなどの飲み物をついで回った。酒をつがれた酒田市から訪れた30代男性は「天神祭でこれを経験したかった」と笑顔を見せていた。