2019年(令和1年) 6月25日(火)付紙面より
ツイート
庄内沖を震源とする地震で、家屋の屋根瓦の損壊など被害の大きかった温海地域の小岩川で24日、地元自治会とボランティアによる共同の災害廃棄物運搬作業が始まった。復旧に向けた作業には酒田市の酒田南高の生徒9人も加わり、地区内に設置された仮置き場で災害ごみの仕分け作業に協力した。
小岩川地区の共同作業には、鶴岡市内や県内をはじめ東京都や秋田県などからボランティア10人が参加。酒田南高からは、あつみ温泉の宿泊施設が実習先となるなどつながりのある観光地域創生専攻科1年の女子生徒9人全員が、中原浩子校長らと共に24日午前9時すぎに現地入りした。
高校生たちは仮置き場に集められた瓦やコンクリートなどの分別作業に協力。小倉果朋さん(16)は「自分たちが学ぶ地域振興の一つとして、何かできないかと思って参加した。自分から積極的に動いて、役に立てるよう頑張りたい」と話した。
小岩川自治会の本間新一会長(68)は、同校食育調理コースの生徒が住民のためにと手作りしたクッキーも受け取り、「高校生からも来てもらえるとは。本当にありがたい」と話していた。
ボランティアの受け入れは22日から始まり、地震発生から初めての週末となった22、23の両日、温海地域では、市ボランティアセンターを通して16人が活動。落下した屋根瓦や家の中の片付けなどの作業に当たった。市民のほか東京都内や盛岡市など県外から駆け付けた人もいた。
一方、市は災害廃棄物の仮置き場を海岸沿いの由良、三瀬両地区にも設け、計7カ所に拡大する。由良地区は鶴岡地域全体を対象に23日―7月7日の午前9時―午後4時の間、由良第2駐車場(由良郵便局脇)に設置。三瀬地区は三瀬コミュニティセンターに30日と7月7日の2日間の午前9時―正午、豊浦地区を対象に受け入れる。鶴岡地域の沿岸部の被災者からの要望を踏まえた。
被災者からのボランティア依頼、活動への参加は、いずれも鶴岡市社会福祉協議会ボランティアセンター=電0235(23)2970=で受け付けている。