2019年(令和1年) 7月24日(水)付紙面より
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山形大農学部の2年生と研究生を対象にした企業見学会が22日、鶴岡市内の2企業で行われ、学生たちが就学地の産業に理解を深めた。
学生たちに同市の産業の特色や企業活動への関心を高めてもらおうと昨年に引き続き、山大農学部と鶴岡市が共催。この日は学生約60人が、東京に本社がある高研鶴岡工場(同市宝田一丁目)と丸善食品工業鶴岡工場(同市宝田三丁目)を訪れた。
このうち高研鶴岡工場では、医療分野で用いられている多様なメディカルプラスチック製品や、医療や看護、救急救命の教育をサポートする生体モデル、医療用や化粧品原料のコラーゲン製造と製品開発など、同社製品と会社概要の説明を受け、工場内の生産工程の一部を見学。同社担当者は「学生のインターンシップも受け入れているのでより現場の雰囲気を味わうことができる」と紹介していた。
学生たちは、世界で7―8万体が流通している生体モデルの赤ちゃん「コーケンベビー」を抱いたり、採血などのトレーニングを行う「腕自慢」など同社製品にも触れ、体験的に健康を支えるものづくり企業について理解を深めた。
千葉県船橋市出身で食品・応用生命科学コース2年の増子祐介さん(20)は「生体モデルのリアルさに驚いた。地元の食物から化粧品原料も生産していると聞き、食品系の学びに関連ある職種の広がりも感じることができた」と話していた。引率した藤科智海准教授は「県外出身の学生が多いので、就学地の産業のことを知ってもらうことで就職や定住などにつながっていけば」と話していた。
山大農学部の学生たちは今月8日にも本長(同市大山一丁目)とまいすたぁ(三川町)の企業見学を行った。