2019年(令和1年) 8月17日(土)付紙面より
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城下町・鶴岡の歴史を伝える荘内大祭の大名行列が15日、鶴岡市の鶴岡公園周辺で行われ、旧庄内藩主酒井家の参勤交代を再現した行列が市街地を練り歩き、勇ましい甲冑(かっちゅう)隊や砲術隊、小学生による少年隊士や舞姫、藩主奥方らの女人列などを加え、総勢400人が勇壮で華やかな歴史絵巻を繰り広げた。
大名行列は鶴岡公園北広場での触れ太鼓、松山藩・荘内藩荻野流砲術演武などに続き、同公園を出発。三雪橋―みゆき通り―銀座通り―鶴園橋―市役所前を通り、公園内の荘内神社までのコースを練り歩いた。
行列は初代藩主・忠勝公役を務めた馬上の酒井家第19代・酒井忠順さん(45)を中心に、総奉行や三役奴(やっこ)振り、女人列、神職らの神幸列、神輿(みこし)と続いた。市役所前では奴振りの妙技、なぎなたや砲術の演武、少年隊士の庄内論語素読、舞姫たちの巫女(みこ)舞などを披露。荘内藩甲冑武者隊が「大坂夏の陣」の家次・忠勝公と真田軍団の対決を伝えるパフォーマンスを繰り広げた。
浴衣姿などの沿道の大勢の見物客は、城下町の歴史をつなぐ子どもたちの姿や、甲冑や着物姿で熱演する行列参加者に大きな拍手を送っていた。
庄内藩主酒井家の先祖を祭る荘内神社創建を記念し、1877(明治10)年に始まった祭り。今年は暑さ対策もあって行列の出発を1時間遅い午後4時半に変更し、コースも短縮して行われた。この日の鶴岡の最高気温は38・7度。台風10号の影響で風があり、幾分猛暑が和らいだ夕方、子どもたちは元気に大役を務めた。