2019年(令和1年) 8月18日(日)付紙面より
ツイート
庄内産ワイン振興プロジェクト会議(会長・高橋幸司鶴岡高専校長)は9日、鶴岡市内のブドウ栽培地を視察した。
初めに、関係者が向かったのは櫛引地域東荒屋地区の楯の川酒造。一昨年から栽培を始め、ピノノワール種などが順調に育っている。梨畑を譲り受けたもので、周囲には変わらず梨畑など果物畑が広がっている。他の果物に被害を及ぼさないよう農薬の選定では気を使っていることなどが報告された。東荒屋地区とは別に酒田市・黒森地区で育てているブドウとブレンドされたワインは「HOCCA」のブランド名で既に商品化されているが、今秋収穫されたブドウもワインに醸造され、来春までには出荷されるという。
一行はその後、鶴岡市羽黒町荒川字鎌田にある水稲の育苗ハウスを訪れた。育苗が終わった5月半ばにブドウの葉が広がり、遊休地利用としては極めてスムーズ。ハウスを使うことで病害虫の危険が軽減することなどが説明された。
同会議はワイン用ブドウ栽培を行っている5事業者と地元自治体などで構成され、一昨年に結成された。視察後には鶴岡市櫛引庁舎で情報交換が行われた。「庄内地区にワイナリーを増やすこと。ワインツーリズムによる交流人口の増加を図ること」が目標に掲げられ、労働力の確保としてシルバー人材センター、ボランティアをどう活用していくかなどが課題として挙がっていた。