2019年(令和1年) 9月8日(日)付紙面より
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出羽三山神社(宮野直生宮司)の女性だけの山伏修行「神子修行」が6日、鶴岡市の羽黒山中で始まった。9日まで山中の吹越籠堂(ふきこしこもりどう)を道場に、三山に身を委ね、自分を見つめる。
北海道から鹿児島県まで全国から83人が参加。紅花染めの装束と白い宝冠を身に着けた女性たちが修行の出発地となる羽黒山の随神門前に集った。神事を行った後、列を成して石段を歩き羽黒山頂を目指した。この日は山中の気温も30度を超える厳しい残暑となり、石段を踏みしめる女性たちの顔に汗が光った。
今年、山梨県から鶴岡市に移住し同神社で結婚式を挙げた伊藤桃与さん(30)は、夫の卓朗さん(41)が山伏修行「秋の峰」に入峰し、自分もと初参加した。「災害が少なくなるように願いながら臨みたい」と話した。
神子修行は1993年の出羽三山御開山1400年を機に、女性にも修行の道を開く行事として創設。参加者は朝晩の水ごりや禊(みそぎ)、月山への山駆けなどの修行を積む。