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2019年(令和1年) 10月2日(水)付紙面より

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消費税10%スタート

 1日から消費税率が8%から10%に引き上げられた。飲食料品(酒類と外食を除く)などの税率を8%に据え置く軽減税率制度導入を併せた新たな税率への切り替え対応がスーパーやコンビニエンスストア、商店街など各店舗で行われた。キャッシュレス決済によるポイント還元の施策もスタート。暮らしに関わるさまざまな制度が変わった。

ポイント還元を周知 イートインは申告制

 鶴岡市美咲町のスーパー、主婦の店パル店では1日、大きなトラブルもなく営業。商品の会計時には、ほとんどの客が、国のキャッシュレス・消費者還元事業に対応の、スーパーなどで使える電子マネーを利用していた。市内から訪れた女性客(64)は「先月から電子マネーを利用。使ってみると現金の支払いよりも楽でいい。ポイントも付くし」としながらも、増税については「社会保障など政府の使い道がちゃんとされるのかが気掛かり」と話す。

 同店では、軽減税率導入に合わせてレジを更新したほか、この日の開店に向けて商品のプライスシートの張り替え作業、レシート記載方法変更などを周知する掲示物の設置などに追われた。軽減税率が適用されない店舗内での飲食については、客からイートインスペース利用の自己申告があった場合に10%の税率で対応するという。鈴木賢店長は「店舗としてはキャッシュレス決済のポイント還元の周知をしっかりしていきたい」と話した。

 鶴岡市内のあるコンビニエンスストアでは、増税と軽減税率導入に伴う現場の負担は値段の張り替え程度。増税前に電子マネーの店頭申し込みは目立ったという。男性オーナー(67)は「消費者還元事業は来年6月末までの期間限定とはいえ、お得感があるのは確かだが、キャッシュレスに抵抗のある一部の方々などは恩恵を得られないのでは」と話していた。

還元参加の申請も 1日間に合わず

 同市内の商店街や大型店エスモール内で婦人服店を経営するファッションの森おかざき(岡崎克己社長)では、日用品などのような大きな駆け込み購入の動きはなかったが、「秋冬物を買い求めようと考えていた顧客の中には、税率引き上げ前の購入を考え来店していただいたようだ」と話す。

 キャッシュレス決済によるポイント還元の施策に合わせ、同店ではこれまでのクレジットカード決済に加え、先月から電子マネーのスマートフォン決済サービス「ペイペイ」も導入。6月末にはポイント還元制度に参加申請し準備していたが、1日になっても登録の連絡は来ていない。

 岡崎社長(52)は「クレジット会社の対応が二転三転するなど混乱もあった。同じ商店街の店舗のほとんどが申請待ちの状態のようだ。お客さまは当然ポイント還元されると思って来店されるので、早く解消されることを願う」と話した。

市内のスーパーでは会計時に電子マネーを利用する客が目立った=1日午前
市内のスーパーでは会計時に電子マネーを利用する客が目立った=1日午前


2019年(令和1年) 10月2日(水)付紙面より

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案内機能備え公開始まる 「開墾士住宅」復元完了し開設式

 鶴岡市の国指定史跡・松ケ岡開墾場にある市指定文化財「松ケ岡開墾士住宅(新徴屋敷)」の復元工事が完了し、1日、市と認可地縁団体松ケ岡開墾場による開設式が行われた。これまで非公開だった内部が公開されるほか、新たに日本遺産「サムライゆかりのシルク」と松ケ岡開墾場を案内紹介するインフォメーションセンター機能を持たせた。

 同市の「サムライゆかりのシルク」は2017年4月に、日本遺産に認定された。史跡・松ケ岡開墾場は、この構成文化財の中核に位置付けられ、21年には開墾150年の節目を迎える。こうした背景から鶴岡「サムライゆかりのシルク」推進協議会(会長・皆川治市長)と認可地縁団体松ケ岡開墾場(堀誠理事長)が、文化庁など国の補助金交付を受け、今年1月から復元工事を進めた。事業費は約1090万円。

 新徴屋敷は、戊辰戦争に参戦した新徴組の住まいとして1870(明治3)年、同市大宝寺町と道形町の境界付近に137棟建てられたもので、一帯が「新徴屋敷」と呼ばれた。このうち約30棟が75(明治8)年に松ケ岡に移築され、開墾士の住宅として利用された。復元されたのは、唯一原型をとどめる形で長く住宅として使用された建物で、保存のため1986(昭和61)年に開墾場内の現在地に移築された。今回、史料を基に玄関や土間の移設、縁側設置、石置き屋根修繕などを施し、往時の姿が復元された。

 建物は、石場建ての基礎で木造平屋建て寄棟石置き屋根、広さ約70平方メートル。座敷、納戸、炉が切ってある茶の間の畳敷き3間、玄関、台所などがある。案内機能では休館日(原則として月曜)を除く午前11時―午後3時にガイド1人を配置する。

 開設式には市や地元などの関係者約50人が出席。堀理事長が「日本遺産の観光で訪れる方々のおもてなしの拠点、地元と観光客が触れ合う拠点として活用していきたい」、皆川市長が「開墾場は地域の皆さんが大事に継承してきた、鶴岡の重要な観光拠点。これを機に市内外への情報発信に努めたい」とあいさつ。酒井忠久松ケ岡開墾場総長らと共にテープカットし、開設を祝った。

復元が完了し公開が始まった開墾士住宅(新徴屋敷)
復元が完了し公開が始まった開墾士住宅(新徴屋敷)



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