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2019年(令和1年) 10月12日(土)付紙面より

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12日から13日にかけ庄内大荒れ

 山形地方気象台は11日午前、台風19号に関する県気象情報を発表した。台風19号は大型で非常に強い勢力を保ったまま12日夕方から夜にかけて東海地方または関東地方に上陸し、13日にかけて速度を速めながら東北地方を進む見込み。県内では庄内を中心に12日から13日にかけて大雨や暴風、大しけとなり、同気象台は土砂災害や浸水、洪水、高波への警戒を呼び掛けている。庄内空港発着便の欠航が決まるなど交通機関にも影響が出ている。

 同気象台によると、12日にかけて予想される最大瞬間風速は、庄内の海上で35メートル、陸上で30メートル。県内では13日初めにかけ1時間に50ミリの非常に激しい雨が降り、大雨となる見込みで、13日午後6時までの24時間に予想される雨量は、多い所で100―200ミリとなっている。台風19号は東北地方を進んだ後、北海道の南東海上で温帯低気圧に変わる見込み。

 台風の接近の影響で、庄内空港では12日、全日空の東京便8便、ジェットスター・ジャパンの成田便2便が全便欠航。県庄内空港事務所によると、計10便の搭乗予約者数は約1500人。JR東日本は、12―13日に羽越本線の運行を取りやめる可能性があるとしている。

 鶴岡市は11日午前、12日午後5時―13日正午に各地区のコミュニティセンターや地域活動センター、公民館など市内37カ所を自主避難所として開設することを決めた。鶴岡、藤島、羽黒、櫛引、朝日の5地域は各中学校区単位に1カ所、温海地域は集落単位など27カ所に開設する。酒田市も11日、自主避難者の受け入れ場所開設を検討。12日午後5時―13日午前9時に、市役所や各総合支所、市内の各コミュニティセンターなど計約35カ所の開設を想定している。

 一方、13日に予定されていた鶴岡市の「子ども夢スポーツフェスティバル」「市民健康のつどい」、酒田市の総合防災訓練、「わがままマルシェ」、庄内町の「月山竜神マラソン」など多くのイベントや催事の中止が決まった。13日の遊佐町の「政養祭記念講演会」は延期となった。


2019年(令和1年) 10月12日(土)付紙面より

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黒森歌舞伎ポーランド公演控え 黒森小で“絆”の傘福作り

 酒田市の黒森小学校(船山和彦校長)で10日、ポーランドの小学生と連携して取り組む「傘福アートプロジェクト」のワークショップが開かれ、全児童41人が和紙で、庄内伝統のつるし飾り「傘福」の飾りを作った。地区に伝わる黒森歌舞伎(県指定無形民俗文化財)が11月にポーランドで公演する際、現地の小学生にも同様の飾りを作ってもらい、両国の紙飾りを交ぜた傘福を2基制作、1基ずつ持ち合うことで絆とする。

 黒森歌舞伎は、ポーランド・日本国交樹立100周年を記念し、日本の約170の地芝居を代表して招かれる。継承団体「妻堂連中」(冨樫久一座長)を中心に、地区や市の関係者ら41人が11月2―9日に渡航し、首都ワルシャワ市など2都市で計4公演するほか、多彩な文化交流をしてくる。同歌舞伎の海外公演は初。

 傘福アートプロジェクトは、酒田市出身の画家・佐藤真生さん(56)=東京都渋谷区猿楽町=が2016年、市美術館で展示会を開いた時に始めた。「傘福」は子どもの健やかな成長を願い、布細工の飾りを和傘につるし、寺社に奉納したもので、佐藤さんはこの伝統文化をアートの形で継承したいと、誰でも取り組めるように、布細工の代わりに和紙の切り絵を取り入れた。

 今回は、黒森小の児童も普段から少年歌舞伎などで黒森歌舞伎に関わっていることから、市教委が「何らかの形でポーランド公演に参画させたい」と佐藤さんに協力を要請した。同プロジェクトは市美術館の後、フィンランドとニュージーランドでも行っており、今回が4回目という。

 この日は佐藤さんが同校で全児童に「傘福は何でもつながる。サクラは一つ一つの花自体が美しいが、たくさん集まればもっと美しくなる。みんなの作品も同じ」と、これから作る傘福の魅力を説明。岐阜県産の美濃和紙を直径12センチの円形に切った紙300枚を児童に配った。紙は両国の国旗(ともに紅白)や日本の桜、ポーランドの雪などをイメージし、半数は白のまま、半数は淡いピンクに染めたもの。子どもたちは紙に自由にはさみを入れ、万華鏡のような、幾何学的な模様を切り取った。

 3年生の佐藤茉莉花(じゃすみん)さん(8)は「自由に切り、いろんな模様ができるのでとても楽しい。歌舞伎が成功してほしいし、ポーランドの子どもたちも傘福作りを楽しんでほしい」と話した。

 佐藤さんは妻堂連中らと共に、紙飾りの半分と和傘を持ってポーランドに行き、ワルシャワ市のベドナルスカ小学校で同様のワークショップを実施。両国の紙飾りを糸でつないで和傘につるし、傘福1基を完成させ、寄贈する。そして、ポーランドの子どもが作った紙飾りの半分を黒森小に持ち帰り、もう1基の傘福を完成させる予定。

佐藤さんの指導で和紙を切り、傘福用の飾りを作る黒森小の子どもたち
佐藤さんの指導で和紙を切り、傘福用の飾りを作る黒森小の子どもたち



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