2020年(令和2年) 1月11日(土)付紙面より
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独立行政法人「情報処理推進機構(IPA)」が主催した本年度の「ひろげよう情報モラル・セキュリティコンクール」(警察庁、文部科学省、経済産業省、コンピュータソフトウェア著作権協会など後援)で、酒田市の県立酒田光陵高校情報科で学ぶ3年生2人がポスター、4こま漫画の両部門でそれぞれ優秀賞を受けた。このうち4こま漫画部門の後藤莉穂さん(18)は前年と2年続けての受賞で、「この漫画が注意喚起になってほしい」と話した。
ポスター部門で優秀賞を受けたのは、上林龍太さん(18)。コンクールは、標語やポスター、4こま漫画、書写などの応募作品制作をを通して、全国の児童・生徒から情報モラル・セキュリティーについて考える機会にしてもらおうとIPAが毎年開催しており、本年度で15回目。
県立高校として唯一、情報科を設置する同校では、情報モラル向上に努めており、その一環で全校生徒が同コンクール応募作品の制作に取り組んでいる。本年度、同校からは標語623点、ポスター32点、4こま漫画37点の計692点を応募。
全国から集まった6578点の中から最優秀賞1点に次ぐ優秀賞に選ばれた後藤さんの4こま漫画のタイトルは「言葉」。SNS(ソーシャル・ネットワーキング・システム)に書き込む「言葉」の持つ重さを4こまで表現。一方、4723点から選ばれた上林さんのポスターは盾を持った携帯機器を力強く描いた上で、「自分のスマホに最強の盾を」の文言を入れ、不適切サイトやトラブルから守るフィルタリングサービスの重要性を表している。
賞状伝達式は先月に同校内で行われ、県警察本部サイバー犯罪対策課の塚本高弘課長が訪問。2人にそれぞれ賞状、記念品を手渡した。後藤さんは「高校最後の参加なので気合を入れて描いた。身近なところで犯罪が起きているということを知ってもらおうと、表情の変化、不穏な雰囲気にこだわった」、上林さんは「スマホを持ち始める年齢が早まっている。フィルタリングを十分に活用してほしい」とそれぞれ話した。
塚本課長によると、2人の作品は大判ポスターにして今後、広報活動などの際に活用していくという。