2020年(令和2年) 1月18日(土)付紙面より
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新酒の時期を目前に控え恒例の「酒林」作りが大詰めを迎えている。鶴岡市大山の出羽商工会本所では11日から制作実行委員会の小野寺光廣代表(75)=小野寺瓦工業社長=を中心に作業が始まり、25日の完成を目指し大小合わせて8つを制作中。
今年は同市大山の三笠屋から杉の提供を受けての制作で、今年の杉の葉には雪のない暖冬の影響は特にないとのこと。17日の作業では会員4人が制作に当たっていた。来月8日(土)に同地区で開催される「第25回大山新酒・酒蔵まつり」を前に31日には各蔵元の軒先につるされる予定。
別名「杉玉」とも呼ばれる酒林は、新酒の完成を知らせるとともに、青い杉の葉が徐々に茶褐色に変化するその様子で新酒の熟成具合を表すともいわれる。
約20年前から制作に携わる小野寺代表は「雪があった方が祭りの雰囲気は出るが、雪がない分当日の人出に期待している」と話す。前売りのラリー券は既に完売だが、当日券はまだ若干の余裕があるとのこと。
同所にはりんとした杉の香りが漂い、天領の里大山に新酒の季節到来を告げていた。