2020年(令和2年) 1月21日(火)付紙面より
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冬の庄内の味覚を代表する寒ダラを味わう「日本海寒鱈(かんだら)まつり」が19日、鶴岡市の鶴岡銀座通りで開かれた。寒ダラ汁を広く紹介し、冬場の観光振興や誘客を図ろうと、鶴岡銀座商店街振興組合などで組織する実行委員会(阿部直人委員長)が主催し、32回目。この日は、例年と違い積雪もなく、一時は青空ものぞき、早々から老若男女問わず多くの人でにぎわい、熱々の寒ダラ汁に舌鼓を打っていた。
車両通行止めにし歩行者天国となった銀座通り約450メートル区間に、地元の鶴岡銀座商店街女性の会や鶴岡魚市場青年部、鶴岡鮨商組合、飲食店、鮮魚店、北茨城・新潟・秋田の物産など約30団体が出店。主催した実行委員会によると、例年2万人近くの人が訪れ、今年も同様の人出があった。当日まで販売していたチケット2000枚は完売状態、用意していた寒ダラ汁8000食もほぼ売り切れたという。
午前10時半のオープン時には各団体の寒ダラ汁を求めて幾つもの長蛇の列が見られた。会場では寒ダラ汁を1杯600円で販売。たつ(白子)の天ぷら、タラコのしょうゆ漬けなどタラを余すことなく使ったものや牛すじカレー、玉こんにゃく、海鮮丼など豊富なメニューが並んだ。来場者は白子やアブラワタ、岩ノリの入った熱々の汁をすすり、真冬の味覚を堪能していた。
子どもと家族4人で訪れた同市の会社員、喜多島敏彦さん(42)は「2年前に東京から市内へ引っ越し、今回が初めての参加。オープンから程なくして来たが、既に長蛇の列ができていて驚いた。寒ダラはとても新鮮だった」と話していた。