2020年(令和2年) 1月28日(火)付紙面より
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映画と食を組み合わせ食文化創造都市鶴岡を発信する「おいしい鶴岡 第4回食の映画祭」が鶴岡まちなかキネマで30日(木)まで開かれている。今回は日本酒やコーヒーなどをテーマにした映画4作品を上映、合わせて関連イベントを行った。
このうち、26日は上映後に海外研修を体験した市内の料理人によるトークショーが開かれ、約60人が来場。ポム・ド・テールの有坂公寿さん、つかさや旅館の庄司丈彦さん、日本料理わたなべの渡部賢さん、湯野浜温泉うしお荘の延味克士さんの4人を迎え、海外から見た鶴岡の食文化についてトークが繰り広げられた。
有坂さんと庄司さんはスペイン・バスク地方、渡部さんは韓国・全州、延味さんは中国・成都をそれぞれ訪問した際に振る舞った料理内容や、国によって食に対する価値観の違いなどについて触れた。秋田県出身の有坂さんは「庄内はカレーやラーメン、もともと庄内の物ではない食べ物が文化として根付いている地域」と話し、渡部さんは「他国に渡りいかに日本の海産物の鮮度が高いかを実感した」などと続け、参加者は料理人から見た庄内の食文化について耳を傾けていた。
上映後は登壇した料理人によるそれぞれの料理と酒を楽しむ「まちキネバル」がオープン。バスク地方で「気軽に楽しめる酒」の意味を持つ「チャコリ」や伝統料理「ピンチョス」なども並び、この日限りのバルは参加者でにぎわいを見せた。
現在、鑑賞できる作品は日本酒に関わる女性たちを追った「カンパイ!日本酒に恋した女たち」、自給自足の暮らしを通じ自身を見つめ直す女性を描いた「リトル・フォレスト冬/春」、史上最年少ミシュラン三つ星を獲得した料理人が和食の名店を巡る「世界が愛した料理人」の3作品。連日各2回上映される。
映画祭は、食文化都市鶴岡の住民が食文化について気軽に誰でも触れることができる機会をつくろうと、市民有志らで組織されたつるおか食文化映画祭実行委員会(遠藤初子委員長)が主催し、2017年に初開催した。