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2020年(令和2年) 3月13日(金)付紙面より

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「キャンドルナイト」祈り捧ぐ 鶴岡

 東日本大震災の発生から9年を迎えた11日、新型コロナウイルスの影響を受け追悼行事や関連イベントが相次いで中止になる中、地震が発生した午後2時46分には庄内地方各地で黙とうが行われ、犠牲者の冥福や復興を祈った。県によると5日現在、県内には岩手、宮城、福島などから1706人が避難し、庄内2市3町では226人が生活を送っている。

 鶴岡市では同市馬場町の鶴岡アートフォーラムを会場に、2012年から行われている「9年目のキャンドルナイト」が開かれた。今年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、市民有志による合唱を取りやめるなど、規模を縮小して開催した。初めての試みとして動画投稿サイト「YouTube」では会場の様子をインターネットで配信した。

 会場では地震発生時刻に黙とうをささげ、午後6時になると玄関入り口に「2020・3・11(ハートマーク)つるおかより」の文字に並べられた1600個の紙コップのキャンドルを点灯。市民ボランティアなどが「あの日を忘れない」「復興は続く」「自然災害にも負けずに元気に生活していきたい」などのメッセージやイラストが描かれた市民らによる手作りのキャンドル一つ一つに火を付け、絶やさず明かりをともした。キャンドルを作ったという3人の娘と家族5人で訪れていた市内在住の齊藤美里さん(34)は「地震発生当時、子どもは生まれていなかったが、こんなことがあったのだと教えたいと思っていた」と話していた。

 「9年目のキャンドルナイト」実行委員会の菊池俊一委員長は「キャンドルナイトは単に過去を振り返るだけではない。キャンドルをともし、思いと時間を共有することで明日のことやこれからのことを考えるきっかけにつながれば」と思いを語った。

市民などによって作られた紙コップのキャンドル1600個に明かりがともされた
市民などによって作られた紙コップのキャンドル1600個に明かりがともされた


2020年(令和2年) 3月13日(金)付紙面より

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エアバッグやシートベルト活用し考案 「救命浮輪」実用化目指す

 海洋生物の保全活動に取り組んでいるNPO法人「みなと研究会」(酒田市)の守屋元志代表理事(72)=同市上安町一丁目=が考案した、廃車のエアバッグとシートベルトを使った「救命浮輪」の耐久テストが10日、酒田北港内で行われた。年内いっぱいテストを繰り返し、耐久性や強度などを確認する方針。

 「救命浮輪」は、庄内地域でも甚大な被害が出た一昨年8月の豪雨災害を受け、守屋代表理事が山形県自動車販売店リサイクルセンター(山形市、遠藤榮次郎社長)と共に開発を進めているもの。

 2012年度から3カ年、県の「ごみゼロやまがた推進県民会議」委員を務めた経歴を持つ守屋代表理事は今回、廃車部品のリサイクルに向けてエアバッグとシートベルトに着目。ビニール浮輪をエアバッグの布で覆った救命浮輪は、複数の人がつかめるようシートベルトで作った取っ手を周囲4カ所に配置しているのが特長。「ビニール浮輪だけでは流木などがぶつかった際に破れてしまう。エアバッグで包むことで強度が増す」(守屋代表理事)という。昨年6月の試作品発表後、取っ手をつかむことができない幼児が輪の中に入った際、落下しないよう防止用ネットを取り付けるなど改良を重ねてきた。

 この日のテストでは、落下防止用ネットに約30キロの重りを入れ、ユニック車でつり上げたり、海水面に浮かべるなどして「救命浮輪」の耐久性や強度を確認。雨の降る中、守屋代表理事はじめ研究会メンバーは真剣な表情でテストを繰り返していた。

 今後、テストを繰り返し検討を重ねて実用化を目指すという。守屋代表理事は「人の命を守ってきたエアバッグ、シートベルトが、『第二の人生』でも浸水害から命を守ることになる。有事に備え、早急に実用化を目指したい」と話した。

救命浮輪の耐久テストを行う守屋代表理事
救命浮輪の耐久テストを行う守屋代表理事



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