2020年(令和2年) 3月31日(火)付紙面より
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新型コロナウイルス感染防止の臨時休校に伴い、一日保育が長期にわたっている学童保育所の子どもたちを励まそうと、ラーメン店「花鳥風月」(酒田市)が30日、酒田市と鶴岡市の2カ所で出張ラーメンボランティアを行い、子どもたちに自慢のラーメンを振る舞った。
同店は酒田市2店、鶴岡市、山形市に各1店の計4店舗を構え、2014年から年1回程度、県内の老人福祉施設などに出張し、ラーメンを振る舞っている。今回はホームページなどを通じて希望する施設を募集。この日から4月3日まで、酒田市、鶴岡市、山形市の計5施設で、指導員の分を含め約470食を振る舞う。
初日の30日、酒田市の浜田学区学童保育所「はだしっこクラブ」には同社の移動販売車が訪れ、児童34人と指導員3人の計37人に、エビワンタンや肉ワンタン、チャーシューなどが入ったしょうゆ味のラーメンを、昼食に振る舞った。器は陶器、麺量は1人前で、「本物を食べてほしいので、店で出すものと同じにした」(同社関係者)。
子どもたちは、熱々のラーメンが施設内に運ばれると、待ちきれない様子で「いただきます」をしてすすり、「おいしい」の声が上がった。浜田小3年の石垣晴麻君(9)は「学童でラーメンを食べるのは初めて。とてもおいしい」と笑顔で話した。
花鳥風月の佐藤勇太社長(37)は「新型コロナで大変な思いをしている子どもたちを励ましたいと思った。自粛ムードで業界も疲弊気味。一般の人に飲食店に目を向けてもらい、業界を励ますことにもつながれば」と語った。
鶴岡市ではこの日、同市朝暘町の花鳥風月鶴岡店に近くの「虹っ子クラブ」など4施設を運営する第五学区学童保育所の児童と指導員、合わせて約80人を招き、ラーメンを振る舞った。