2020年(令和2年) 4月21日(火)付紙面より
ツイート
「おうちで庄内町の体験が楽しめる体験型ふるさと納税返礼品」として、庄内町地域おこし協力隊による「おうち体験」プランの提供が開始された。
プランは、体験型ふるさと納税申込者に、事前に送った庄内町の特産品を使い、オンラインミーティングツール「Zoom(ズーム)」を使用して、遠隔操作による双方向通信で自宅に居ながら複数人が庄内町の人とつながり、会話や作業の共有を体験できるというもの。
18日は、同町廿六木の「農家レストラン農々家(ののか)」から「米農家直伝!つや姫の米粉シチューのお料理教室」のプランが提供された。同レストランオーナーの高梨美代子さんが講師となり、双方向通信で会話や質問を交えつつ約40分でつや姫の米粉シチューとホワイトソースの2品が完成した。
参加した3人はいずれもルウを使わないシチュー作りは初めてで、東京都在住。お互いが野菜を切る音も聞こえる環境で、参加者からは「じゃがいもはどれくらいの大きさに切るんですか」「ニンジンは乱切りですか」など質問が飛び交い、講師の高梨さんからは、「煮込む野菜が軟らかくなったらオッケーサインを出してください」など随時状況確認が入り、各人の進捗(しんちょく)に合わせて遠隔での料理教室は進行した。
完成した米粉シチューとホワイトソースに、参加者からは「感動しています。今後はルウを使わずに米粉で作ります」「ホワイトソース、素晴らしいです」との声が聞こえ、高梨さんは「最初は不安だったが、いつもの料理教室と同じように進められた」と笑顔を見せた。
参加者の一人、東京都在住の30代女性は「東京は外出できないので、おうちごはんのレパートリーを増やしたかった。使い慣れた自宅のキッチンで教えてもらえたのも助かるし新鮮だった」と話した。また、別の参加者からは「庄内の方言や窓から見える景色まで楽しめた」との声もあり、盛況に終わった。
企画した同町地域おこし協力隊の國本美鈴さんは、「庄内の食で遠隔地のおうち時間を豊かにしたいと考えた。手応えを感じたので同じ企画を続けたい」と話し、「今後は地元の人にも参加してもらえるよう同町観光協会経由でも参加できるようにしたい」と話した。