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荘内日報ニュース


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2020年(令和2年) 5月28日(木)付紙面より

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第2波見据え独自の警戒レベル設定

 県新型コロナウイルス感染症に係る危機対策本部の第12回本部員会議が26日、県庁で開かれた。25日に政府が緊急事態宣言を全国で解除したことを踏まえ、今後の本県の対応などを協議。6月以降は県をまたいだ移動の自粛を解除することを決めるとともに、今後の感染症の第2波を見据えた県独自の感染症注意・警戒レベルを新たに設定した。

 吉村美栄子知事をはじめ各部局長など約25人が出席。緊急事態の解除宣言について内容を確認した後、本県の対応を協議した。県をまたいだ移動の自粛については「不要不急の帰省、旅行などは今月いっぱい自粛」を見直し、「6月以降は県をまたいだ移動の自粛を解除」と決めた。ただし今月25日まで特定警戒都道府県とされていた東京など首都圏4都県と北海道に関しては、政府が解除宣言後の評価期間の目安とする3週間後を見据え、「6月18日まで5都道県との不要不急の移動は慎重にお願いする」とした。

 また、本県における新型コロナウイルス感染症注意・警戒レベルは、県内の感染状況や対応策を踏まえたレベル1?4の4段階を設定した。レベル1(注意)は「県内では確認されていないが国内で感染者が確認されている状態」で、▽「新しい生活様式」の実践▽業種別の感染拡大予防ガイドラインの徹底▽感染が確認されている地域への移動は慎重―などを県民に呼び掛ける。目安となる指標はない。レベル2(警戒)は「県内で感染者が確認されている状態(感染が始まっている状態)」。目安となる指標は「直近7日間で1人以上の新規感染者が発生」とする。レベル1の対応に加え、県民の慎重な行動を依頼する。

 レベル3(特別警戒)は「感染拡大のリスクが高まっている状態」で、目安となる指標は「直近7日間で5人以上の新規感染者が発生、感染経路不明の感染者が1人以上」。レベル2対応策に加え、不要不急の外出自粛、イベント開催の自粛を協力依頼する。レベル4(非常事態)は「感染が拡大している状態」で、目安となる指標は「直近7日間で新規感染者が10人以上、感染経路不明者が2人以上」とする。また、感染症指定医療機関から情報を得て入院患者数や病床稼働率、重症患者数も指標とする。

 各レベルの発表をする場合、県内での感染状況(地域分布、集団感染発生状況)や、首都圏や近隣県の状況なども踏まえて総合的に判断する方針だ。

 このほかイベント等の開催に関する基本方針も決定した。政府の基本的対処方針を踏まえ、屋内、屋外ともおおむね3週間ごとに参加人数などの規模を拡大していく。密閉空間での発声、歌唱、近接距離での会話が想定されるコンサート等は、出演者や演奏者を含む人と人の距離を適切に確保するなど要件が盛り込まれた。

 全国的な人の移動を伴うプロスポーツ等は、主催者が選手や出演者へ対して3密(密閉、密集、密接)を回避するなど適切な予防対策を講じる必要がある。祭りや野外フェスティバル等は、地域で行われる盆踊りなどの行事は適切な感染防止策を図った上での開催が認められるが、全国的、広域的な人の移動が見込まれる催しは中止を含めて慎重に検討することが求められる。

 会議後に開かれた臨時記者会見で吉村知事は「これからは感染予防を講じながら、県内の産業経済活動の回復に努めたい。県をまたいだ移動そのものに大きな問題はなく、移動先で『新しい生活様式』を守ることが感染予防対策となる」と述べ、「6月から東北各県や近隣県との間で、観光を目的とした移動は問題ないのでは。ただし18日までは東京など首都圏への積極的な観光PRといった呼び込みは控えた方が良いと思われる」と話した。

注意・警戒レベルの設定について説明する吉村知事
注意・警戒レベルの設定について説明する吉村知事

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2020年(令和2年) 5月28日(木)付紙面より

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スマート農業学ぶ

 今春開校した鶴岡市立農業経営者育成学校「SEADS(シーズ)」で26日、初めての一般農業者向けの公開講座が開かれた。市内の若手農業者らが参加し、情報通信技術(ICT)などを活用した先進的なスマート農業の取り組みについて理解を深めた。

 同校が有する機能を活用した事業の一環で、同市が主催した。シーズの1期生13人と地元農業者ら約40人が受講。山形大農学部客員教授でファーム・フロンティア(酒田市)の藤井弘志会長と、NTTアグリテクノロジー(東京都)の酒井大雅社長が講師を務めた。

 このうち藤井さんは「ICT農業と農業の原点」をテーマに講義を行い、「スマート農業は魔法のツール(道具)ではない。使いこなすためには、しっかりとした確かな栽培管理技術が必要」と強調。まずはスマート農業によってできることと、できないことを知り、その上で栽培上の課題や経営戦略を明確にし、初期投資だけでなくメンテナンスなどのランニングコストも含めた詳細な費用対効果を考えて導入の可否を判断することが大切とした。酒井さんは、会社の農場がある山梨県からオンラインで講義を行い、AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)を活用して生産性向上や省力化を実現している全国の先進事例を紹介した。市は今後もシーズを活用した農業者向け公開講座を企画していく。

一般農業者向けにシーズで初めて行われた公開講座
一般農業者向けにシーズで初めて行われた公開講座



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