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2020年(令和2年) 5月29日(金)付紙面より

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鶴岡市・温海地域 10月から乗合タクシー試験運行

 鶴岡市の温海地域内で新たに乗合タクシーを運行するため、運営主体となる「温海地域公共交通運営協議会」(会長・佐藤静夫温海地域自治会長会会長)が27日、設立された。民間バス会社が9月末に地域内の路線バス全3路線を廃止するのに代わり、10月1日から市の補助を受け新規1路線を含む4路線で乗合タクシーを試験運行する方針を決めた。

 温海地域に関する路線バスは現在、庄内交通が鶴岡市内中心部と結ぶ鶴岡温海線(国道7号経由)、鶴岡越沢線(同345号経由)の2路線と、地域内で運行する戸沢線(あつみ温泉―五十川―戸沢)、平沢線(同―小名部―平沢)、関川線(同―小国―越沢―関川)の3路線の計5路線を運行。しかし、自家用車の普及や過疎化の進展などに伴い、年々利用者が減少している。

 市温海庁舎は昨年度、地域に適した公共交通網の構築に向け、専門機関に調査を依頼。その結果、1鶴岡温海線と鶴岡越沢線はバス路線維持を目指す2戸沢線と平沢線は車両を小型化し定時定路線運行を維持3関川線は予約応答型の乗合タクシーで運行4新規に菅野代線(菅野代―温海川―湯温海)を予約応答型の乗合タクシーで運行―という方向性を提案された。

 市ではこの提案に基づき、地域主体で新たな公共交通網を整備する方針を固め、今年1月の市地域公共交通会議で、10月から温海地域で乗合タクシーを運行する方針を承認。同会議では庄内交通の同地域内の路線バス全3路線を9月末に廃止する方針も承認された。

 乗合タクシーの運営主体となる協議会は、地域の自治会や観光、福祉の各団体、市の関係者ら10人で組織。市の補助と運賃収入を財源に、タクシー事業者に委託し、定時定路線型で戸沢線と平沢線の2路線、予約応答型で関川線と菅野代線の2路線を運行する。

 定時定路線型は事前に時刻表、ルート、乗降場所を定めて運行する。計画ではジャンボタクシーを使い、戸沢線は月―金曜日に1日4便、平沢線は月―土曜日に1日6便を運行。バス停は新たにAコープあつみ店前など大幅に数を増やし、利便性を高める。観光客を含め誰でも利用できる。

 予約応答型は、事前に時刻表をある程度定め、会員登録した地域住民が前日まで予約して利用する。各路線で指定目的地(湯温海の医療、福祉、商業施設、駅、市温海庁舎など)を定め、自宅付近とを運行する。小型タクシーを使い、関川線は月―金曜日に1日4便、菅野代線は月・水・金曜日に1日2便を運行する。予約がない場合は運行しない。

 運賃は、各路線区間をいくつかのゾーンに分け、同一ゾーン内の乗降は200円、複数ゾーンをまたぐ場合は400円とする。障害者や小学生は半額、未就学児と市の高齢者用定期(ゴールドパス)などは全額割引とする。現金、または回数券で支払う。

 この日、市温海庁舎で開かれた協議会の設立総会では規約を承認し、佐藤会長ら役員を選任。本年度事業計画として、来月中旬に市地域公共交通会議での運行計画の承認を経て、同下旬に運行事業者を選定、7―8月に道路運送法に基づく許可申請手続きなどを行い、10月1日から3カ年程度、試験運行する方針を決めた。本年度予算は1268万円で、全額が市の補助金。運行委託料を中心に、乗降場所の表示や回数券製作費などに充てる。

 佐藤会長は就任あいさつで「みんなが幸せになれる方法を考えたい」、市温海庁舎の粕谷一郎支所長は「運行しながら改善し、より良いものにしていきたい」と話した。より良い地域の公共交通網の形成に向け、スクールバスへの「混乗」も検討するという。

10月から試験運行する鶴岡市温海地域の乗合タクシーの運行経路イメージ図
10月から試験運行する鶴岡市温海地域の乗合タクシーの運行経路イメージ図



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