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2020年(令和2年) 6月4日(木)付紙面より

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2024年度開校目指す庄内中高一貫校 鶴北を中学、鶴南を高校 通学区域ともに県下一円

 県教育委員会が2024年度に鶴岡市での開校を目指す庄内中高一貫校(仮称)の教育基本計画策定委員会(委員長・片桐寛英県教育庁教育次長、委員14人)の第5回(最終)会合が2日、三川町の県庄内総合支庁で開かれ、基本理念や入学定員、入学者選抜の概要などを定めた教育基本計画案を大筋で了承した。入学定員は併設型中学校が99人、併設型高校の普通科が200人、理数科が80人とした。県教委は文言を整理し来月中旬まで基本計画を策定し、9月上旬には開校整備委員会を設置、10月中旬には保護者説明会を開き同計画を説明する。

 委員会は昨年7月、学識者や鶴岡市、酒田市の学校関係者らで設置。総括、教育計画、施設設備の各作業部会を設け、一貫校の基本的な事項を検討してきた。

 この日示された計画案では、基本理念として▽自主自立▽新しい価値の創造▽社会的使命の遂行―の3つの柱を掲げ、各柱に沿った形で「育てる生徒像」「目指す学校像」などを示した。

 入学定員は中学校が33人3学級、高校の普通科が40人5学級、理数科が同2学級を想定している。設置場所は、中学校が現鶴岡北高、高校が現鶴岡南高(ともに鶴岡市若葉町)、通学区域は中学、高校とも「県下一円」とした。

 教育課程の基本方針では、「6年間を見通した計画的・継続的な編成」を主眼に、2年ずつ「基礎期」「充実期」「発展期」の3段階に分けて展開する。中学の数学や外国語では高校の内容の「先取り」も行う。高校は「単位制」とする。1週間の授業時間は、中学が30時間(現行29時間)、高校は32時間、1回の授業は中学・高校とも55分(中学は現行50分)とする。個に応じた学びの支援として、ICT(情報通信技術)環境の整備などに注力する。

 また、中学・高校間における生徒と教員の交流、キャリア教育(中学段階から高等教育機関と連携など)、探究型学習、理数教育(中学の数学は標準の25%増、理科は10%増)、グローバル教育(中学の外国語は標準の33%増)、道徳教育などに力を入れる。

 入学者選抜は、中学は適性検査、作文、面接、調査書で行う。高校は、併設型中学から入学する場合は選抜は行わず、入学の意思確認で進学できる。併設型中学以外からの入学は、通常の県公立学校入学者選抜を受験する。

 施設整備では、現鶴岡北高は一部を改修し、技術室や給食関連施設、交流施設などを整備する。21年度に設計、23年度に改修を行う。現鶴岡南高は大規模改修し、不足する教室などを新たに整備する。本年度に地質調査、21、22年度に設計、23―25年度に改修を行う。

 開校に向けた準備として、今年9月に開校整備委員会を立ち上げ、制服や部活動、学校行事、具体的な教育課程などを検討する。22年4月にはこれを開校準備委員会に格上げし、校名や校歌、校章、移転計画などを検討。

 この日の委員会では、委員から「庄内一円でさまざまな人があこがれ、誇れる学校に」「両校に校長がいると機動力を発揮できる先行事例もある」「開校整備委員会の委員には酒田飽海地区からも入れて」などの意見が出た。

 10月中旬の保護者説明会の回数や開催場所など詳細は、今後詰めるという。


2020年(令和2年) 6月4日(木)付紙面より

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学生生活スタートを実感 公益大で対面型授業 一部開始

 新型コロナウイルス感染予防のため今年4月からオンラインによる遠隔授業を展開している酒田市の東北公益文科大学(神田直弥学長)は2日、キャンパス内の教室を活用した対面型授業を一部開始した。これまで画面上でしか顔を合わせていなかった1年生からは「対面型授業の開始を楽しみにしていた」「ようやく学生生活がスタートした感じ」と歓迎の声が聞かれた。

 社会的距離の確保、マスク着用、アルコール消毒液の設置といった感染防止対策を講じた上で、学生への教育サービスの適時・適切な提供を目的に今回、県内他大学に先駆け、少人数による授業から対面型授業を始めることにした。「学生の多くが大学周辺に住んでいるため、公共交通機関利用による感染リスクが少ない。特に1年生は年度当初にガイダンスを受けただけ。まずは友人をつくってもらいたい」(神田学長)という。

 スタートしたのは、1年の「基礎演習a」「情報リテラシー1」、2年の「基礎プログラミング1」、3年の「専門演習1」、4年の「専門演習2」。いずれも必修科目で少人数。開始初日、三木潤一学部長(公共経済学など)による「基礎演習a」は1年生8人が履修。4人ずつ2グループに分かれ、経済学の文献を要約する作業に取り組んだ。

 「みんなと話せることを楽しみにしていた」と言う門叶美咲さん(18)=県立米沢興譲館高卒=は「画面上と違い、対面型だと表情がはっきり分かって間が取りやすい。大学生活を楽しみたい」、工藤歩夢さん(18)=県立新庄北高卒=は「表情を見ることで相手の考えが伝わってくる感じ」と話し、「サークル・ボランティア活動でさまざまな人と関わり、コミュニケーション能力を高め、人脈を広げていきたい」と続けた。

 感染症に関連して公益大はこれまで、生活の継続に不安を覚える学生を支援するため新たな奨学金事業を創設、970人の全学部生に対して緊急の支援奨学金5万円を給付。4月20日に始まった遠隔授業を受けるため、ネットワーク環境を整備する必要がある学生には3万円を追加した。いずれも返済不要の奨学金。

 5科目以外は遠隔授業を継続。18日(木)からは履修者が少人数(16人以下程度)であることを前提に授業内容を勘案し、段階的に対面型授業に移行していく方針。

公益大で対面型授業が一部開始。初めて顔を合わせた1年生からは歓迎の声が聞かれた=2日午後
公益大で対面型授業が一部開始。初めて顔を合わせた1年生からは歓迎の声が聞かれた=2日午後



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