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2020年(令和2年) 7月9日(木)付け紙面より

遊佐町有形文化財 「船絵馬」修復作業スタート

 海上安全祈願、海難を免れたことへの感謝のため、船主や船頭らが自らの船の絵を絵師に描いてもらって神社に奉納した「船絵馬」。江戸末期―明治中期に奉納され、遊佐町内の神社に現存する91点はいずれも町有形文化財に指定されている。奉納後150年近い年月が経ち、剥落や汚損が激しいことから町教育委員会は、東北芸術工科大学(山形市)に保存修復作業を依頼。初めての作業が現在、同町比子の服部興野公民館で行われている。

 北海道でのニシン漁に成功した青山留吉翁(1836―1916年)をはじめ、特に町西部の浜通りに暮らす人たちは生活の糧のため荒海に乗り出した。町教委によると、危険が伴うことから神仏の加護を祈り、比子地区から吹浦地区まで海沿いの神社に数多くの船絵馬が奉納されたという。残存し文化財指定を受けた船絵馬は、白木薬師神社が3点、青塚諏訪神社が54点、船玉神社と稲荷神社(いずれも服部興野集落)が33点、鳥海山大物忌神社吹浦口ノ宮が1点の計91点。

 文化財の保護を図るとともに、郷土に対する誇りと愛着を育み、地域活性化や交流拡大につなげていくことを目的とした県の「未来に伝える山形の宝」制度で昨年3月、同町の文化財保存活用事業「海とともに生きた人々の祈り」が登録された。これを受け、関連文化財の一体的な保存活用に向けて今回、芸工大文化財保存修復学科の杉山恵助准教授(東洋絵画修復など、芸工大文化財保存修復研究センター研究員)に船絵馬の保存修復を依頼した。

 町教委によると、修復作業は本年度から3カ年計画という。初の作業は今月6日にスタート。服部興野集落の船玉、稲荷両神社に残る船絵馬などの額装を公民館に運び込み、杉山准教授ら研究員、大学院生計6人が1枚ずつ写真を撮った後、表面のほこりを化粧筆を使ってきれいに取り除くドライクリーニングなど施している。

 絵馬の中には絵の具の剥落、のりが浮いた箇所もあり今後、どのような修復が可能か検討する。杉山准教授は「これだけの数が残っており、この地域でいかに大事にされてきたものかが分かる」と話した。今回の作業は9日まで続く。

杉山准教授(手前左)らが絵馬の修復作業に従事=7日午後、服部興野公民館
杉山准教授(手前左)らが絵馬の修復作業に従事=7日午後、服部興野公民館



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