2020年(令和2年) 9月15日(火)付紙面より
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酒田市の県立酒田光陵高校音楽部吹奏楽班(池田乃望部長、24人)による屋外コンサートが12日、遊佐町の県海浜自然の家ロータリーで開かれ、周囲にそびえるクロマツの間から木漏れ日が差し込む中、華やかな音色を響かせた。
同班は全日本吹奏楽コンクールへの出場、定期演奏会の開催を活動のメーンに、福祉施設を年数回訪問し演奏を披露するなどしてきた。新型コロナウイルス感染症の影響で本年度はコンクール、演奏慰問が中止となる中、活動機会を求めて「密」を避ける形で今回、自然の家の協力で屋外コンサートを企画した。同班を指導する顧問の萬年祐子教諭によると、屋外でのコンサート開催は初という。
この日は近隣福祉施設の利用者も含め約40人が訪れた。軽快なリズムに、1年生のダンスも加わった「惑星ループ」で幕開けし、金管・サックスアンサンブル、「津軽海峡冬景色」「与作」「浪花節だよ人生は」で構成する演歌メドレーなど次々と披露。訪れた人たちのアンコールに応え、「星影のエール」を発表した。
木漏れ日、海よりの潮風が一帯を包む中、訪れた人たちは手拍子するなど楽しいひとときを過ごした。池田部長(17)=3年=は「緊張したが、このコンサートに向けて練習してきたことを披露できた。進路に向けた学習と部活の両立は大変だが、最後まで楽しみながら練習を続けたい」と話した。