2020年(令和2年) 9月27日(日)付紙面より
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「つなごう夢を!早期開通 日沿道は地域活性化の架け橋」を掲げ日本海沿岸東北自動車道(日沿道)の山形・秋田県境区間建設促進大会が26日、遊佐町の鳥海温泉・遊楽里で開かれた。事業推進のために必要な予算の確保を政府や関係機関に要望するなどした大会決議を採択した他、住民代表が日沿道の必要性について意見発表した。
日沿道のうち鶴岡市から秋田県小坂町まで約230キロが2026年に全線開通であるという見通しが今年2月に示され、また、酒田みなとインターチェンジ(IC)―遊佐比子IC(仮称)間は年内開通が予定されているなど、日本海国土軸を形成する重要な高速道路ネットワークの構築は着実に前進している。
この大会は、遊佐町と酒田市、秋田県にかほ、由利本荘、秋田の3市の計5市町で構成する建設促進期成同盟会(会長・時田博機遊佐町長)が、特に秋田・山形県境区間の整備促進のための要望活動に強力に取り組むため、地元の関心をさらに高め、その熱意を中央に届けようと企画。新型コロナウイルス感染症のため入場を制限し関係者や町民計約100人が参加した。
開会行事では、時田町長が「地域の活力向上などに向け、皆さんの協力を受けながら一日も早い全線開通を実現したい。日沿道の重要性を皆さんと共に確認し、決意を関係機関に広く要望していきたい」とあいさつ、加藤鮎子衆院議員が「早期開通に向け大きな声を上げていこう」、芳賀道也参院議員が「地元の声を中央に届けたい」などと祝辞を述べた。
引き続き今秋に日本ジオパーク委員会による再認定審査を控えている「鳥海山・飛島ジオパーク」でジオガイドを務める伊藤良孝さん(にかほ市)、遊佐町農業委員会会長代理の伊原ひとみさんの2人が日沿道の重要性に関して自らの意見を発表。
大会決議では、「新型コロナウイルス感染症拡大の影響を踏まえ、生産拠点の国内回帰や一極集中から地方分散を支えるための道路整備を積極的に推進していかなければならない」という前文に続き、▽事業推進のための所要の予算確保▽建設中の日沿道「酒田みなと―遊佐」間、「遊佐象潟道路」の早期完成に向けた整備促進▽地域活性化の拠点となる道路休憩施設について無料高速道路のIC周辺への整備支援―などを求め、満場一致で採択した。