2020年(令和2年) 10月15日(木)付紙面より
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県教育委員会が2024年度に鶴岡市での開校を目指す庄内中高一貫校(仮称)の教育基本計画に関する説明会が13日、鶴岡市中央公民館で開かれた。地元の保護者らを対象に同計画策定後初めて開いた説明会で、約160人が参加。質疑応答では教育課程や学校生活、中学校の入学選抜に関わることなどさまざまな質問や要望が出された。
庄内中高一貫校は、鶴岡南高と鶴岡北高を統合し、県立中学校を併設する。現在の小学3年生が中学校の第1期生。会場には児童や幼児の父母とみられる保護者が多く、中には子ども連れで参加する家族の姿もあり、庄内地域で初めて設置される中高一貫校への関心の高さをうかがわせた。
県教委が今年7月に策定した教育基本計画について、県高校改革推進室が説明。県立中学の入学者選抜は学力検査以外の方法として、▽適性検査▽作文▽面接▽調査書―によって実施。適性検査(満点100点)・作文(同35点)・面接(同15点)を合わせた点数と、小学5、6年年次の各教科の評定合計とが同じ比率になるよう合計して、総合得点を算出するとし、「小学校で身に付けた総合的な力を見る。受験のための特別な準備は必要ない」と説明した。
質疑では参加者から、併設中学から高校に進む際の「中だるみ」や制服の要否、スクールバス運行、高校に設置される理数科2クラスに進む併設中学からと高校受験入学者からの割合、中高合同の部活動実施など具体的な質問が相次いだ。「中学選抜で学力検査を実施しないとなれば、現在の鶴岡南、鶴岡北の学力レベルが担保できるか心配」「制服や研修費など見えない教育費が家計の負担にならないよう考慮してほしい」といった意見、要望もあった。
こうした質問、要望などに県高校改革推進室の生島信行室長は「具体的な教育プログラムは現在、開校整備委員会の作業部会で検討しており、今後も提言や要望を寄せてほしい。説明会は開校まで毎年継続したい」と述べた。
同様の説明会は16日(金)午後6時半から、酒田市総合文化センターでも開かれる。事前申し込みの必要はなく、参加希望者は直接会場を訪れる。