2020年(令和2年) 10月16日(金)付紙面より
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鶴岡市羽黒町手向の主要地方道鶴岡羽黒線「羽黒山バイパス」(約3・2キロ)について、県庄内総合支庁は14日、来月8日(日)午後2時に全線開通すると発表した。新設した「羽黒山神路大橋(はぐろさんかみじおおはし)」で当日午前10時から開通行事が行れる。同バイパスはこれまでに一部区間が完成し部分供用されてきたが、事業着手から30年の歳月を経て全線開通の運びとなった。
鶴岡羽黒線の手向地区は道路幅が狭く急勾配のカーブが続き、特に冬季間はスリップなどによる渋滞や事故が発生している。主要地方道を管理する県は、こうした交通障害を解消するとともに、月山、羽黒山へのアクセス機能の向上を目的に、1990年度からバイパス道路新設による道路改良事業をスタート。現道の山岳部南側に迂回(うかい)路の建設を進めた。
2000年度と05年度に一部供用を開始。京田川祓(はらい)川(がわ)に架かる橋を含め残る約1・5キロ区間の工事が続いていた。祓川をまたぐ羽黒山神路大橋は全長272メートル。耐候鋼材を用いた国内有数の連続曲弦トラスト橋。アーチ型の橋脚間は142メートルあり、県管理の橋の中では2番目の長さという。18年度に上部工架設工事を終え、橋がつながっていた。バイパス全体の総事業費は約73億円。
新設の橋の名称は、鶴岡市の公募によって決まった。11月8日の開通行事は施工業者主催の安全祈願祭に続き、鶴岡市と地元の主要地方道鶴岡羽黒線整備促進期成同盟会(勝木正人会長)の共催で羽黒山神路大橋の渡り初めを行い、同橋の完成とともに羽黒山バイパスの全線開通を祝う。