2020年(令和2年) 11月17日(火)付紙面より
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鶴岡市の鶴岡工業高校吹奏楽部(増子牧顧問、部員12人)の第55回定期演奏会が14日、同市の荘銀タクト鶴岡で開かれた。コロナ禍の中でリモートなどで練習を重ね、56年ぶりに全国大会出場を勝ち取った成果を披露、詰め掛けた聴衆の喝采を浴びた。
同部では今春からコロナ禍の臨時休校のため、一堂に会した練習はできなくなり、リモート合奏や動画審査による各種コンクール出場などで意欲を持続させながら練習。6月10日の登校再開で1年生4人が入部した。第26回日本管楽合奏コンテストS部門(3―15人)で予選(動画審査)を通過し、全国大会(動画審査今月21日、結果発表23日)への出場を決めた。
定演は例年8月に行い、今年は開催が危ぶまれたが、検温など対策を徹底することで、3カ月遅れで開催。3部構成でクラシックやジャズ、アニメ主題歌など多彩なジャンルの12曲を演奏した。
幕開けは「100年」を意味する曲「センチュリア」。学校が今年、創立100周年を迎えたことを祝うもので、OB、OGも加わり、華やかに演奏した。続く「ラメント?旧約聖書『哀歌』に基づいて?」は暗いイメージが続き、最後に一筋の希望の光を思わせる曲想で、コロナ禍の先にある希望への祈りを重ねたという。
第2部では、3年生3人がそれぞれソロでシロフォン、クラリネット、ユーフォニアムを演奏、喝采を浴びた。第2部終了時、児玉円部長(3年)はあいさつで「みんなで一緒に演奏することがどれだけ素晴らしいか再認識した。全国大会への出場は、部員一人一人が頑張り、最後まで諦めなかった結果。毎日部活ができるのは多くの人の支えのおかげ。縁を大切に、音楽という縁をつないでいく」と感謝と決意を述べた。