2020年(令和2年) 11月21日(土)付紙面より
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東日本大震災からの復興、海辺の魅力発信に向けてNPO法人「日本ビーチ文化振興協会」(遊佐雅美理事長)が企画した全国公募の絵画・写真展「みちのく潮風トレイルメッセージアート展」で、酒田市の酒田南高校観光・地域創生専攻1年生6人による作品が「理事長賞」を受賞し19日、校内で伝達式が行われた。生徒たちは「これを励みにさらに頑張りたい」と意気込んでいる。
「理事長賞」を受けた酒田南高生の作品は、夕日に輝く同市の日和山公園展望台で、つないだ手を上げた6人を背後から撮影した写真。「仲間の絆」「海はつながっている」というメッセージを込めたという。背景には酒田のシンボル・六角灯台も入っている。
同アート展は、次代を担う子どもたちから絵画・写真作品の制作を通し、大震災からの復興、海辺の魅力に理解を深めてもらおうと、同法人が環境省や国土交通省などの後援を受けて企画。応募作品の中から審査で選ばれた入賞20点をTシャツにプリント。被害が大きかった太平洋側3県の海岸に展示している。
趣旨に賛同した、酒田市の大浜海岸を会場に親水空間としての酒田港の魅力を発信する「酒田ビッグビーチフェスタ」の実行委員会(実行委員長・加藤明子NPO法人「酒田港女みなと会議」理事長)は、今年9月5日に予定していた同フェスタのイベントの一つとして、子どもたちによる海辺のスケッチコンテストを開催、優秀作をアート展に応募する予定だった。コロナ禍でフェスタ自体が中止となったことから、一般公募で作品を募集した。
この日は加藤理事長らが同校を訪問。「本賞」の遊佐理事長直筆サイン入りTシャツなどを生徒たちに伝達した加藤理事長は「友情を温め、素晴らしい青春を送ってほしい」と激励。遊佐理事長は「これからも仲間を大切に、夢に向かっていろいろ挑戦して」とビデオメッセージを寄せた。
齋藤法明校長は「物事を深く考察し、地域を盛り上げることができる人材になってほしい」と。生徒を代表し工藤愛華さん(16)は「普段から日和山公園は学びの場になっており、成果が表れた。これからも6人で頑張っていきたい」と話した。