2020年(令和2年) 1月10日(金)付紙面より
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旬を迎えた庄内の味覚・寒ダラを味わう食のイベント「酒田日本海寒鱈(かんだら)まつり」が25(土)、26(日)の2日間、酒田市の中町モールと中通り商店街をメーン会場に開かれる。寒ダラをみそ仕立ての汁にした「寒ダラ汁」を熱々で提供するほか、県「食の都庄内」親善大使4人によるオリジナルの寒ダラ料理、酒田地区の全9蔵元による新酒の提供など、多彩な催しで冬の酒田の食を楽しんでもらう。
市や市内の商工・観光団体などによる実行委員会がタラの旬に合わせて毎年、冬の観光誘客につなげようと実施。例年、2日間で1万食前後の寒ダラ汁を提供している。
33回目の今年は2日間とも、午前10時半から午後3時半まで、中町モール、中通り、さかた海鮮市場、JR酒田駅前の4会場で実施。メーンの寒ダラ汁は各会場で午後2時ごろまで、1杯600円で提供する。売り切れ次第終了となる。
「食の都庄内」親善大使による「寒鱈フェスタ」は中通り商店街振興組合が中心になって2012年から始め、今年で9回目。両日とも午前11時から同商店街で、同大使の太田政宏さん(レストラン・ロアジス最高顧問)、古庄浩さん(フードコーディネーター)、奥田政行さん(レストラン・アル・ケッチァーノ・オーナーシェフ)、土岐正富さん(日本料理研究家)の4人が、オリジナルの寒ダラ料理を1食700円で提供する。
酒田地区の蔵元による「酒の酒田の酒まつり」は酒田酒造協議会が中心になって16年から始め、今年で5回目。両日とも午前10時半から午後2時ごろまで中通り沿いの中央公園で、酒田市と遊佐町の全9蔵元の新酒を、1杯100円で試飲できる。交流している秋田県秋田市、千葉県酒々井町の酒と特産品も販売される。
同時開催として26日午前11時―午後2時には市交流ひろばで「世界の料理フェア」として、カザフスタンをはじめ、世界の料理が提供される。同日午後0時半からはマリーン5清水屋前の国道112号で市消防出初め式も行われる。
例年、抽選券付きの前売り券を販売しているが、今年は前売り券の販売はない。抽選会もない。問い合わせは実行委事務局(酒田商工会議所内)=電0234(22)9311=へ。
2020年(令和2年) 1月10日(金)付紙面より
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鶴岡市の致道博物館(酒井忠久館長)の旧渋谷家住宅(国指定重要文化財)で9日、この時期恒例の「いぶり出し」作業が始まった。強風の日以外、毎週木、日曜日の週2回、3月中旬まで続く。
旧渋谷家住宅は豪雪地帯特有の多層民家。1822年に旧朝日村田麦俣で建てられ、1965年に現在地へ移築。薫蒸によるかやぶき屋根の防虫、防腐など建物の保存を目的に毎年いぶり出しが行われている。
9日は、初めて務めるという太谷淳子さん(64)=同市羽黒町手向=と佐藤妙子さん(54)=同市神明町=のアルバイト2人が火の番。午前9時すぎから新聞紙、スギの葉に着火すると、剪定(せんてい)枝などをいろりにくべて火を大きくしていった。煙はもうもうと立ち上り、瞬く間に4層構造の建物の隅々まで広がった。
「幼少の頃を思い出す」と2人。時折訪れる観光客に対応しながら、いろりの火を見守ってゆったりと流れる時間を過ごしていた。