2021年(令和3年) 1月16日(土)付紙面より
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旧庄内藩校致道館の教育精神・伝統文化の継承に取り組む致道館文化振興会議(会長・橋本政之荘内日報社長)が、致道館教育と同会議の事業内容を載せたリーフレットを作製した。「論語の素読の声が聞こえるまち」の副題とともに、子どもたちを対象にした素読教室などの取り組みを紹介している。
致道館文化振興会議は1996年に設立。この3年前、孔子の子孫に当たる中国の孔健氏が来鶴した際、致道博物館蔵の孔子像(県指定文化財)見て感激し孔家に伝わる孔子ブロンズ像の寄贈を鶴岡市に申し出た。翌年にブロンズ像が届き、孔子を祭る致道館聖廟に展示されている。これを契機に、致道館で行われていた孔子と門人を祭る祭事の復活と、鶴岡の教育の原点とも言われる致道館の教育精神を次代に継承しようと、「致道館文化をみんなのものに」を事業目的にした会議を、市民有志が設立した。
リーフレットはカラーA4判二つ折り表裏印刷で、致道館文化のさらなる普及を目的に、公益信託荘内銀行ふるさと創造基金の助成を受けて作った。国指定史跡旧致道館の歴史や「天性重視・個性伸長」「自学自習」「会業の重視」といった教育理念をはじめ、同会議の少年少女古典素読教室、論語書道展、論語作文、「致道館の日・孔子祭」、「庄内論語一日一題カレンダー」頒布といった多様な事業を写真とともに紹介。同会議への入会や運営協力依頼も掲載した。
1700枚作製し、会報「抱朴(ほうぼく)」とともに約220の個人・法人会員、鶴岡市内の小中学校、庄内地域5市町と各教育委員会に配布した。問い合わせは致道館文化振興会議事務局長の三矢正士さん=電0235(22)8298=へ。