2021年(令和3年) 1月26日(火)付紙面より
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酒田市の県立酒田東高校(五十嵐文彦校長)の2年生3人による課題研究の一環として23日午後、同校の女子生徒がはかま姿で中心市街地を散策した。高校生はじめ若者から中心市街地に目を向けてもらうことが目的で、この模様は来月の課題研究発表会を前に、会員制交流サイト(SNS)で発信。研究に携わった生徒たちは「にぎわい創出に向け、若い人からもっと商店街に興味を持ってもらうきっかけになれば」と話した。
同校は2018年度、自分で見つけた課題を主体的・協働的に解決する「探究型学習」に重点を置く「探究科」を開設。課題研究はこれを見据えて14年度から導入し、1、2年生が総合学習の時間に数人ずつのグループに分かれ、人文や自然、社会などさまざまな分野の調査研究に取り組んでいる。
「シャッター通りを浅草仲見世通りに」と銘打ち昨年6月以降、中心市街地活性化に向けた取り組みに関する研究を進めてきたのは、後藤香怜さん(17)、門田麗愛さん(16)、小山明莉さん(17)の女子生徒3人。同市の中通り商店街振興組合(菅野弘幸理事長)、同振興組合に加盟する呉服店「小いけ」(鶴岡市、小池仁史社長)の酒田店(齊藤由紀子店長)の協力を受けて今回の散策が実現した。
モデルを務めたのは同じく2年の高橋愛実さん(16)と齋藤花帆さん(17)の2人で、齊藤店長からはかまを着付けてもらい、午後3時頃に同店を出発。この時期とは思えない好天の中、日和山公園までの道中、2人は道行く人の注目の的となり、後藤さんらはスマートフォン、デジタルカメラで撮影し随時、SNSにアップした。
着付けを担当した齊藤店長は「若い世代から商店街に興味を持ってもらい、大変ありがたい」と。後藤さんは「多くの人から協力してもらい、できることを精いっぱいすることができて良かった」と話した。同校によると、課題研究発表会は2月3日(水)の予定で、3人はこれまでの研究成果をステージ発表するという。