2021年(令和3年) 5月21日(金)付紙面より
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海水浴シーズンを前に、海水浴場の水質調査が20日、鶴岡市の6カ所で行われ、県庄内総合支庁の職員が海水を採取し、透明度や油膜の有無などを調べた。
同支庁環境課が毎年シーズン前、おおむね1万人以上の人出が見込まれる庄内地方の海水浴場を対象に実施している。今年の対象は、現時点で開設の可能性がある遊佐町3カ所(釜磯、西浜、十里塚)、酒田市2カ所(宮海、飛島)、鶴岡市6カ所(湯野浜、加茂レインボービーチ、由良、三瀬、小波渡、マリンパークねずがせき)の計11カ所。
調査項目は、ふん便性大腸菌群数、油膜の有無、有機物の量を示す化学的酸素要求量(COD)、透明度、水素イオン濃度(pH)、病原性大腸菌O―157の計6項目。
この日は環境課の職員7人が2班に分かれ、鶴岡市の6カ所を調査。このうち武田圭右主査ら2人は加茂港から遊漁船「白山丸」(板垣貢船長、2・8トン)に乗り、午前と午後の2回、湯野浜、由良、三瀬、小波渡の4カ所を巡った。湯野浜では100メートルほど沖合の水深約2メートル地点で、透明度を測るため円盤を海中に沈めたり、海水をくんで容器に入れるなどした。湯野浜の午前の回、その場で分かった項目として、透明度、水素イオン濃度(pH)、油膜の有無は問題がなかった。武田主査は「安心して利用できるよう、しっかり確認したい」と話した。
遊佐町の3カ所と酒田市の宮海は今月12日に実施済み、同市の飛島は同24日に実施予定。全調査地点の海水は庄内保健所と県環境科学センター(村山市)で分析し、来月中旬ごろに海水浴場としての適・不適の判定が公表される予定。