2021年(令和3年) 9月7日(火)付紙面より
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再生可能なエネルギー事業を展開するジャパン・リニューアブル・エナジー(JRE、東京都港区、竹内一弘社長)が鶴岡市三瀬地区で建設を進めてきた風力発電機5基が完成した。年間約3690万キロワット時を発電。一般家庭の消費電力に換算すると約1万250世帯分に当たる。試運転を経て11月中旬に運転を開始、発電した電力はすべて東北電力に売電する。
風力発電機は三瀬地区の八森山から小堅地区、山五十川地区にかけての尾根に計5基(高さ85メートル、長さ54メートルの羽根3枚)を設置した。1基当たりの出力は3400キロワット。ドイツ製で風速3メートルから発電できる。クリーンエネルギーで二酸化炭素の排出削減効果は、年間約1万9220トン。スギの木に換算すると約137万本に相当するという。
建設は2019年4月から始まったが、コロナ禍の影響で計画より1年間近く遅れた。風車建設は今年の4月に再開。今月に入り残る1つのタワーに羽根を取り付けるだけとなり、5日に完了した。
羽根をつるし上げるには国内に5台しかない特殊なクレーン車が必要。さらに風速計で現場の風の状況を確認しながらの作業となった。今後は、運転開始に向けてドイツの技術者が最終調整に入る。
JREの風力発電施設は酒田市に次いで2カ所目。今後は庄内沖での洋上風力発電事業も検討していきたいという。
2021年(令和3年) 9月7日(火)付紙面より
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第16回鶴岡市芸術祭の開幕式典が5日、同市の荘銀タクト鶴岡(市文化会館)で行われ、関係者が出席し11月末までの3カ月にわたる今年の芸術祭の開幕を祝うとともに、成功を誓い合った。新型コロナウイルス感染症の影響で昨年は中止されており、城下町鶴岡の秋を彩る芸術祭は2年ぶりの開催となる。
同市の芸術祭は市芸術文化協会(東山昭子会長)と市教育委員会が主催。今回は新型コロナの影響で当初予定されていた一つの公演が中止となり、5日現在で33団体が参加し、展示やステージ発表など多彩な計30公演が予定されている。今年のテーマは「芸術文化でつむぐ鶴岡物語―拓(ひら)く」。
開幕式典は新型コロナ対策で規模を縮小し、大ホールから小ホールに会場を変更して行われ、芸文協役員や市教委の関係者、来賓など約40人が出席。主催者あいさつで、布川敦市教育長が「2年ぶりの開催であり、新型コロナの感染防止対策を徹底しながら、実り多い芸術祭となることを祈念する」、東山芸文協会長は「鶴岡の芸術祭を開催できることを、喜び合いたい。真心と思いやりの心を尽くし、城下町鶴岡の芸術文化の流れを途絶えさせることなく、つないでいこう」と呼び掛けた。皆川治市長の来賓あいさつに続き、布川教育長、東山会長らがステージ上でテープカットし、2年ぶりの芸術祭幕開けを祝った。開幕式典に合わせて当初開催が予定された、各団体による開幕記念公演は延期となった。