2021年(令和3年) 9月14日(火)付紙面より
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酒田市上下水道部は、更新のため不用になった下水道マンホールのふたを販売している。初めての取り組みで、山居倉庫や日和山公園、松山城大手門、鳥海山など市内の名所、旧酒田・旧平田の市町章などが鮮やかに描かれている。重さは約40キロあるものの飾る箇所さえあれば、コレクション性は十分。同部マンホールプロジェクトでは「他県で実施している自治体があり、『酒田でも』となった。この機会に下水道を身近に感じてもらい、水道事業への理解も深めてほしい」と話している。
マンホールのふたのデザインは、以前は市町村章のみだったが、最近は地元の名所や特産物、マスコットキャラクターなどを描いた「ご当地マンホール」が増加。自治体や業界でつくる団体「下水道広報プラットホーム」が発行している「マンホールカード」は収集者が多く、非売品、希少品ともなると、高額で取引されることもある。
今回、市上下水道部が出品したのは、直径55―65センチの円状17点、三角形を2つ組み合わせた正方形状3点の計20点。日和山公園に立つ六角灯台と海原を行く北前船、山居倉庫へと向かう北前船が旧市章とともに描かれたものはカラー。旧八幡で使用されていたものには、おなじみだった「出羽富士の里やわた」の文字も。旧市郊外部の農業集落排水で使用されていたものは、鳥海山を背景に最上川の勇壮な流れ、こうべを垂れる稲穂で水墨画を見ているよう。いずれも1枚3300円(税込み)で販売する。
購入できるのは県内在住者のみ。希望者は、市上下水道部ホームページ(HP)から「マンホールふた購入申請書」をダウンロードし必要事項を記入。顔写真付き本人確認証の写しを添付の上、郵送か電子メールで今月17日(金)までに申し込む。取りに来られることが条件で、応募者多数の場合は抽選。HPで販売するマンホールの形状などを公開している。
郵送の場合は、〒998―0854、酒田市末広町14―14、酒田市上下水道部マンホールプロジェクト担当宛て。メールはsakata-water@city.sakata.lg.jp。問い合わせなどは同部マンホールプロジェクト=電0234(22)1832=へ。
2021年(令和3年) 9月14日(火)付紙面より
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鶴岡市の鶴岡工業高等専門学校(森政之校長)に、新たな「学習・交流ラウンジ」が整備された。今春に赴任し「世界水準の学習環境の構築」を基本方針の一つに掲げる森校長が自ら設計したもので、学生や教職員、来訪者が学習や交流スペースなどとして活用していく。森校長は「学生が知的なワクワク感を覚える場になれば」と活用に期待している。
1号館1階の正面玄関から入った廊下右手にある南北に細長いスペースで、広さは70平方メートル。これまでは3つに仕切り、就職関係の資料スペースとして使ってきた。しかし、関係情報はネットで入手することが増え、稼働率は落ちていた上、周辺に待ち合わせするような場所もなかったことから、同校施設・設備マネジメント委員会(委員長・山田充昭寮務主事)が検討。「学生が自由に使用でき、学校の『顔』となるフリースペース」に改装することにし、8月半ばに着工、今月9日から供用を始めた。就職関係の資料は1階の学生課の隣接スペースに移動した。
間仕切りは取り払い、一つのオープンスペースとした。壁面は明るい木質調で、ホワイトボード1枚、デジタルサイネージ(モニター)3基を設置した。うち1基はタッチパネル方式で、学校や学生の活動を紹介する情報を自由に閲覧できるようにした。ハイテーブルやベンチ、スツールも置いた。
活用方法は、学生や教職員、来訪者のアクティブラーニング、成果発表、刊行物の配布、学生の作品展、ミニセミナー、レクチャーなどを想定している。
陣頭指揮を執った森校長は名古屋工業大建築学科卒の1級建築士で、文科省などで小中学校や大学の施設整備にも関わってきた。校長就任時から「オープンな学習環境によって学生、教職員がお互いに刺激し合う環境をつくりたい」と、「世界水準の学習環境の構築」を基本方針の一つに掲げている。
森校長は供用開始に当たり、「学生が知的に触発され、知的な交流が進むような空間になれば」と活用への期待を語った。