2021年(令和3年) 9月17日(金)付紙面より
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昨年5月に閉館した鶴岡市の旧鶴岡まちなかキネマ(まちキネ)の一部の上映機能を交流スペースとして活用する計画に関し、運営を担う「山王まちづくり」(三浦新社長)が15日、プレ上映会を行うと発表した。10月15日から来年1月16日までの3カ月間、週末を中心に多彩な作品を上映する。閉館から約1年半ぶりに、鶴岡に“映画の灯”がともされる。
「新まちキネプレ上映」と銘打ち、毎週金曜―日曜と祝日、年末年始に開館。定員80人(キネマ3)と同40人(キネマ4)の2つのスクリーンで1日当たり各4―5本の作品を上映する。来年12月の本オープンに向け、アンケート調査などを通して市民需要を把握する機会にもつなげる考え。
オープニング上映作品は、スタジオジブリのアニメーション「おもひでぽろぽろ」、鶴岡などの在来作物をテーマにしたドキュメンタリー「よみがえりのレシピ」、飛島を舞台にしたドキュメンタリー「島にて」、第44回日本アカデミー賞受賞作「ミッドナイト・スワン」の4本。2週間程度で入れ替え、幅広いジャンルの作品を上映していく方針。
1作品の鑑賞料金は一般1700円、大学生1400円、3歳以上から小中高校・高専生1000円で、「シニア」「夫婦」など各種割引、スタンプ会員制も設ける。新まちキネを支える賛助会員の「まちキネファンクラブ」は入会金5000円で、有効期限1年間に1作品1000円で鑑賞できる。プレ上映期間の入会は期限を2年にする。
運営は山王まちづくりが、市民有志による組織「新まちキネの運営を考える会」と連携して取り組む。山王まちづくり三浦社長らが旧まちキネで記者会見し、「プレ上映を通じて多くの市民から映画を楽しんでもらい、市民参画で来年12月の新まちキネオープンを迎えたい」と話した。
旧まちキネの施設と土地は、鶴岡市社会福祉協議会(山木知也会長)が取得し、改修後に現在の市総合保健福祉センターにこ・ふるから事務局を移転する。来春からの工事を前に、「新まちキネ」として残されるスクリーンを使うプレ上映会が企画された。